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【注意!!インフルエンザが大流行】タミフルの予防投与って実際どうなの??

インフルエンザが大流行しています。

 

インフルエンザは、毎年1500万人以上が医療機関に受診するという、日本最大の市中感染症の1つです。

 

飛沫感染という感染様式でヒトからヒトへと感染し、あっという間に被害が拡大します。

 

インフルエンザから身を護る方法としては、手指衛生(手洗い)ワクチンに加え、抗インフルエンザ薬の予防投与という手段があります。

 

本記事では、この中でも『抗インフルエンザ薬の予防投与』について詳しく紹介します。

 

手洗いとインフルエンザワクチンは国民の義務か?

抗インフルエンザ薬の予防投与の話をする前に、手洗いとワクチンについて簡単に紹介します。

 

なぜなら、手洗いの徹底とワクチンの摂取が、最も重要なインフルエンザの予防方法だからです。

 

手洗いとワクチン摂取が“義務”だというのは誇大広告ですが、社会的なマナーと言っても過言ではありません。

 

ワクチンに対してはネガティブな見解もありますが、医療従事者を対象とした研究(ランダム化された信頼できる研究)では、インフルエンザワクチン接種群のほうが業務の休業が短いことが報告されています。

 

また、さらなる研究では、ワクチン接種群のほうが罹患率が少なかったという結果も報告されています。

 

多くの人がワクチンを打つことによって、集団免疫という効果が発動します。

 

集団免疫を発動させることで、ワクチンが打てないヒト(アレルギーがあるなど)をインフルエンザの驚異から守ることができます。

 

はいたっち

ワクチンは子供だけ打てばいいと思っている、そこのお父さんお母さん!

 

あなた達もワクチンを打たないと、自分自身が加害者になる可能性がありますよ。

 

もちろん、ワクチンを打ってもインフルエンザになるときはなります。

 

ワクチンの副反応もあります。

 

140万分の1の確率でアナフィラキシーが発生することが報告されています。

 

だからといってワクチンを効かないと判断するのは愚の骨頂です。

*)どうしてもネガティブな意見を言いたいのであれば、『効果はあるかもしれないが、じゅうぶんな費用対効果がないのではないか?』とか、『効果はあるかもしれないが、副反応を考慮すると、摂取を義務付けるのは妥当ではないと考える』などというような言い方をしましょう。

参考文献

Randomized, placebo-controlled double blind study on the efficacy of influenza immunization on absenteeism of health care workers.

Incidence of influenza in healthy adults and healthcare workers: a systematic review and meta-analysis.

 

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抗インフルエンザ薬の予防投与について

タミフルイナビルといった抗インフルエンザ薬には、予防投与の適応があります。

抗インフルエンザ薬についてまとめています

【2019年最新版】インフルエンザ治療薬の総まとめ!

 

はいたっち

今話題のゾフルーザには予防の適応はないよ!

 

予防投与というのは、インフルエンザになる前に薬を使って予防するという方法です。

 

この予防投与には、どのくらいの効果があるのでしょうか?

予防投与の適応

抗インフルエンザ薬の予防投与の適応は、『65歳以上の高齢者や基礎疾患を有する方』です。

 

誰でも適応になるというわけではありません。

予防に用いる場合には、原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者 である下記の者を対象とする。

(1)高齢者(65歳以上)

(2)慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者

(3)代謝性疾患患者(糖尿病等)

(4)腎機能障害患者

また、予防投与の開始時期は、『インフルエンザ感染症発症患者に接触後、2日以内に投与を開始すること』とされています。

タミフル予防内服の効果は?

家庭内接触時における、タミフル予防内服(7日間投与)の効果は89%だと報告されています。

参考文献
Effectiveness of oseltamivir in preventing influenza in household contacts: a randomized controlled trial.

 

また、医療施設で行われた研究では、アウトブレイク(感染拡大)時に、職員や患者に予防投薬を行った場合、新規罹患者を減少させるなど、アウトブレイク期間を短縮させることが示されています。
参考文献
Treating and Preventing Influenza in Aged Care Facilities: A Cluster Randomised Controlled Trial

予防投与はワクチンの代わりではない!!

予防投与というのは、インフルエンザ感染症発症者との濃厚接触の後に行なう方法です。

 

『おそらく感染しちゃってるから、症状が出るより先に薬を使っておこう』という考え方です。

 

そのため、予防内服中(7日間〜10日間)しか効果はありません。

 

予防内服を終了してから、その2週間後にインフルエンザの感染者と接触すれば、じゅうぶん感染する可能性があります。(抗体が作られていない場合)

 

予防内服はあくまで予防内服であって、ワクチンの代わりにはなりません。

 

はいたっち

予防投与があれば、ワクチンを打たなくていい!!

なんてことはないので注意!!

 

 

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予防投与は自費診療!?

タミフル・イナビル・リレンザは予防投与の適応をもっています。

 

しかし、健康保険の適応はありません

 

予防投与を希望する場合は自費診療になります。

 

はいたっち

通常3割負担の人も、予防投与の場合は全額支払う必要があるよ。

 

手洗い!うがい!マスク!ワクチン!!

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日本感染症学会は、予防投与は原則として必要ではなく、発症した場合の早期治療開始と十分な家庭での療養が大切だとしています。

 

インフルエンザを予防する上で重要なことは予防投与ではありません。

 

手洗い!うがい!マスク!ワクチン!!

 

はいたっち

インフルエンザの予防において、タミフルの予防投与も良い手段だけど・・・

何よりも!!

まずは手洗いうがいとワクチンの摂取が大切だよ

 

インフルエンザシーズンも真っ只中です。

 

できることを徹底して行いましょう。

 

今すぐにできることは、手洗い・うがい・マスクです。

 

Sincerely

Hitouch

 

 

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【この記事の執筆者】
Hitouch「T」
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ABOUT ME
瀬古高行
医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。
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