この記事ではオセルタミビル(タミフル)についてまとめています。
インフルエンザ治療薬の総まとめはこちら
Contents
オセルタミビル(タミフル)について詳しく紹介
最新情報は添付文書をご参照ください。
添付文書
タミフルカプセル75
ポイント
- 内服できるインフルエンザの特効薬
- インフルエンザの予防にも使用可能
- 異常行動が報告されている
- 耐性化が懸念される
タミフルは内服が可能なインフルエンザの特効薬です。
カプセル・ドライシロップという剤形を選択することが出来るため、吸入治療が困難な子どもや、高齢者などに使用しやすい薬剤です。
*)2018年8月より添付文書が改訂され、10代への使用制限が解除となっています。
スポンサーリンク
オセルタミビル(タミフル)のDI情報
効能効果
A型又はB型インフルエンザウイルス感染症及びその予防
用法用量
通常、成人及び体重37.5kg以上の小児にはオセルタミビルとして1回75mgを1日2回、5日間経口投与する。
予防に用いる場合
成人の場合
通常、オセルタミビルとして1回75mgを1日1回、7~10日間経口投与する。
37.5kg以上の小児
通常、オセルタミビルとして1回75mgを1日1回、10日間経口投与する。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある者
副作用
- 消化器症状(悪心・嘔吐・下痢など)
- 異常行動??(因果関係不明)
オセルタミビルの薬理作用
ヒトA型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを選択的に阻害し、新しく形成されたウイルスの感染細胞からの遊離を阻害することにより、ウイルスの増殖を抑制する。
スポンサーリンク
オセルタミビル(タミフル)の特徴
腎機能によって用量調節が必要
腎機能によって用量調節が必要です。
必ず腎機能を確認しましょう。
基礎疾患がある人や高齢者は特に注意
Ccr:クレアチニンクリアランス
治療投与の場合
Ccr>30投与法:1回75mg 1日2回
10<Ccr≦30投与法:1回75mg 1日1回
予防投与の場合
Ccr>30投与法(予防):1回75mg 1日1回
10<Ccr≦30投与法(予防):1回75mg 隔日
Ccr≦10
Ccr≦10投与法:推奨用量は確立していない
タミフルの異常行動について
厚生労働省の有識者会議は16日、インフルエンザ治療薬「タミフル」の10代への使用制限を解除する方針を決めた。
薬をのんだ子どもがベランダから転落するなど異常行動が相次ぎ、2007年から10代への使用を原則禁止してきたが、タミフルによって異常行動が起きると結論づけられないと判断した。
朝日新聞デジタル
タミフルと異常行動についての因果関係は明らかではなく、2018年5月に行われた会議にて、10代への使用制限が解除されることが決定されました。
異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として
(1)異常行動の発現のおそれがあること
(2)自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること
について患者・家族に対し説明を行うこと。
添付文書より
異常行動を恐れて抗ウイルス薬を使用しないのではなく、異常行動が起こった時に対応できる体制を構築することが重要です。
タミフルの耐性化について
タミフルの耐性株が報告されています。
しかし、タミフルだけではなく既存薬すべてに耐性を獲得したウイルスも報告されていますので、過度にタミフル耐性化を煽るのは問題です。
現段階では、耐性化を懸念して他剤を使用するというよりは、剤型(吸入や点滴)を考慮して使い分けるというのが重要かと思われます。
インフルエンザ治療薬の総まとめはこちら
Sincerely,
Hitouch
医療に関わる全ての人は1冊持っておきましょう
年収を上げたい薬剤師さんにおすすめ
全国の情報や派遣求人の見通しなど貴重な情報が手に入ります。
情報量がものすごい!こちらも必ず登録すべきです。
派遣以外の求人数がすごい!派遣以外の市場調査もしましょう。
薬剤師さんに人気の記事
【この記事の執筆者】
Hitouch「T」
HitouchLIFEという雑記ブログの管理人
医療・投資・自己啓発系のライティングを得意とする医療ライター
オススメ HitouchLIFE