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【抗がん剤の副作用?】発熱性好中球減少症(FN)について分かりやすく解説!!

がん化学療法を行うには副作用マネージメントが必須です。

抗がん剤の副作用というと

  • 脱毛
  • 吐き気
  • 鼻血
  • 下痢

などをイメージされる方が多いと思います。

これはあながち間違いではなく、しっかりとマネージメントすべき副作用です。

しかし、一般的にはあまり知られていないけれど、医療関係者がものすごく気を使っている副作用があります。

それが発熱性好中球減少症(FN)です。

参考書籍» 発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン(改訂第2版)

発熱性好中球減少症(FN)っていったい何?

がん化学療法を行う場合、最も問題となる容量規定因子は骨髄抑制である。

特に好中球数が減少すると発熱する危険性が高い。

FN診療ガイドライン

FNの定義

腋窩温≧37.5℃ かつ

好中球<500/μL または

好中球<1000/μLで48時間以内に<500/μLが予想される

JSMO *)学会により多少定義は異なる

【FNの診断】MASCCスコアでリスク分類

FN診断時の重症度分類にはMASCCスコアを用います。

Multinational Association for Supportive Care in Cancer (MASCC) score

【FN診断】FNに必要な初期検査

感染の有無を確認・感染巣の特定

  • 白血球分画・生化学検査
  • 血液培養2セット
  • 各種培養・胸部X線・尿検査など

たとえCRPやプロカルシトニンが陰性であっても、感染していないという根拠にはなりません。

FNの起因菌・原因菌

  • G陽性菌
  • G陰性菌
  • 嫌気性菌
  • 真菌

FNの原因となる菌は多種多様です。

【FN治療】抗菌薬の選択

FNに対する初期治療で選択すべきは、緑膿菌をカバーできる抗菌薬です。

セフェピムやメロペネムが一般的に用いられます。

可能な限り単剤かつ、最大投与量で挑むのが良いでしょう。

抗MRSA薬はどうする?

  • 重症例(血行動態不良)
  • MRSA保菌の既往がある

上記のような症例であれば、初期治療から抗MRSA薬を併用することが勧められます。

抗真菌薬はどうする?

  • 高リスクで4-7日間発熱が持続

抗真菌薬の追加投与を検討します。

キャンディン系のカスポファンギンまたはミカファンギンが良いでしょう。

G-CSFについて

頭を悩ませるのはG-CSFの使い方です。

好中球が上がるからといって、やみくもに使えば良いというものではありません。

G-CSFによる1次予防は有効か?

FN発症率が10%未満のレジメンでは、G-CSFによる予防投与は推奨されていません。

参考書籍 G-CSF適正使用ガイドライン 2013年版 Ver.2

G-CSFによる2次予防は有効か?

G-CSFを2次予防として使用する前に、1度FNが起きたのであれば抗がん剤の減量や、レジメンの変更等を考慮すべきです。

しかし、協力な抗がん剤治療が必要な場合などは、G-CSFを使いながら抗がん剤治療を継続する場合もあります。

G-CSFによる2次予防は生存期間を延長するか?

症例によってはG-CSFの2次予防は有効です。

熱がない場合はどうする?

好中球減少が発生し発熱していない状態では、一般的にG-CSFの投与は推奨されていません。

G-CSFを使用しながら抗がん剤治療行うレジメンもありますので、判断が難しいところですが、熱がない場合の好中球減少に対して、ルーチンでG-CSFを投与するケースは稀です。

FNを予防するためには?

  • 手洗い
  • うがい
  • マスク

シンプルですがこれが一番効果的です。

このサイトでは標準予防策についてまとめています。

オンコロジー関連担当の医療スタッフにおすすめ

オンコロジー関連スタッフの方はぜひこちらもお読み下さい。

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抗がん剤の副作用対策まとめ

転職を考えている薬剤師さんへ

転職というのは大きな人生の転機となる出来事のひとつです。

しかし、転職を繰り返している人に対するネガティブな評価があったというのはもうすでに過去の話であり、現在では「転職経験がない人」こそ厳しい評価を受けてしまう時代に突入しています。特に医療業界や薬剤師業界では、「転職経験がない人」に対する厳しい評価が表面化しています。

一部の大規模病院などでは、その病院に“骨を埋める”ように長く働くことが良しとされています。しかし、転職経験のない30代・40代の病院薬剤師がいざ転職しようとしても、転職先からの評価は厳しいものになります。たとえその病院での実績がどのようなものであろうと、それはあくまでもそこの病院内のみの評価であり、“専門薬剤師”を持っていたところで転職先からの評価は冷たいものになりかねません。

ひとつの会社、ひとつの病院に勤務し、人脈を活用したキャリアプランを考えている人は別として、一般的な薬剤師が転職によって活動拠点を変えるのであれば、「転職の経験」というものが非常に重要になります。

薬剤師の転職市場そのものも激動の時代を迎えており、日々めまぐるしく状況が変化しています。転職を考えている人は、自分で迷わずに、専門家である転職コンサルタントの話を聞いてみると良いでしょう。

仕事が辛い。人間関係が最悪。キャリアアップしたい。給料を増やしたい。

理由は何であれ、「転職したほうがいいのかな?」と感じているのであれば、コンサルタントとはなしてみるのが良いでしょう。

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仕事や人間関係に悩んでいるのであれば、一度相談してみましょう。

きっと心が軽くなるはずです。

ABOUT ME
瀬古高行
医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。
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