こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life
たとえオーダーや配膳を間違っても、「ま、いいか」と寛容な心で受け止める――。
認知症の人が接客係を務めるレストラン「注文をまちがえる料理店」が4、5日の2日間限定で、厚生労働省内の職員向け食堂で開かれた。
福祉新聞
スタッフが認知症という『注文を間違える料理店』が話題となっています。
超高齢化社会の中で、増え続けるものは認知症です。
現代科学でも、認知症の発症を抑制することは難しく、つい先日も新薬の臨床試験が失敗に終わりました。
参考記事
【悲報】アルツハイマー治療薬アデュカヌマブの臨床試験が中止に・・・
『令和』という新元号が発表された現代実臨床において、認知症にはどのような治療が行われているのかということを、まとめていきます。
まずはこちらで認知症の基本を学んで下さい
認知症治療の基本は『進行を止める』ということだよ。
家に眠っている専門書はありませんか?
ココなら高く買い取ってくれますよ!
医学書・医学専門書、看護・薬学などの教科書・専門書の買取サイト「メディカルマイスター」
薬剤師あるある満載の神マンガ
Contents
認知症は認知症疾患診療ガイドライン2017で学ぶ!
参考書籍:Amazonで詳細をみる
認知症を学ぶための必須書籍が、認知症疾患診療ガイドライン2017です。
実臨床の現場(日常診療)では、このガイドラインを基本として診療が行われています。
実際にガイドラインの内容を確認していこう!!
スポンサーリンク
認知症の病態の基本
認知の欠損によって日常生活が阻害される場合に認知症と診断される。
GLより
認知症を診断するためには、ICD-10やNIA-AA、DSM-5とよばれる診断基準があります。
一般的な医師は、これらの診断基準を参考にして、認知症を診断することになります。
加えて、『認知の欠損が日常生活を阻害する』というのがポイントです。
認知の欠損(物忘れなど)は誰にでもありますが、日常生活に支障をきたすほどの物忘れになると、認知症と診断されます。
認知症の主な症状は?
認知症の主な症状は、記憶、言語、視空間認知などの認知機能の障害と、それに伴う行動・心理症状の変化です。
認知症の症状は単体で出現するわけではなく、複数の認知機能に障害が認められます。
- 全般的注意障害
- 健忘
- 失語
- 視空間認知障害
- 失行
- 遂行機能障害
- などなど
様々な症状が出現します。
この認知機能異常によって、日常生活に支障をきたした状態が認知症だよ。
スポンサーリンク
なぜ認知症になるの?認知症発症の理由は?
一般的にはひと括りで『認知症』としていますが、認知症には様々な種類があります。
そのため、認知症のタイプによって発症要因箱となります。
最も代表的な認知症である、『アルツハイマー型認知症』について紹介します。
アルツハイマー型認知症(Alzheimer型認知症)
アルツハイマー型認知症は、神経原線維とアミロイドの、2つの変化を特徴とすると言われています。
これをアルツハイマー病といいます。
それによって、大脳皮質、海馬、前脳底部で、神経細胞死やシナプス減少、アセチルコリンの低下が起こり、認知機能障害が出現します。
この状態がアルツハイマー型認知症です。
スポンサーリンク
【令和になっても】認知症の治療はアリセプト(ドネペジル)?
認知症治療は、薬物療法と非薬物療法を組み合わせて行います。
原則的には非薬物療法を優先的に行います。
薬物療法の基本となるのが、コリンエステラーゼ阻害薬とNMDA受容体拮抗薬とよばれる、2種類の作用機序の薬剤です。
【薬物治療の目的】認知症の進行を食い止めること!
薬物治療の目的は治癒(治す)ではありません。
認知機能の低下を抑制(進行を止める)し、精神・身体症状を緩和(不安やいらいらを取り除く)することにあります。
薬を使ったからといって、物忘れが劇的に改善したり、記憶力がアップするわけではありません。
アリセプトを飲んでも賢くなるわけではないよ!!
邪な考えを持たないように注意しよう!!
コリンエステラーゼ阻害薬(アリセプト)
アルツハイマー型認知症では、脳内コリン作動性神経系の障害が認められています。
アセチルコリンという物質を分解してしまう、アセチルコリンエステラーゼという物質の存在によって、アセチルコリン濃度が低下しています。
ドネペジル塩酸塩(アリセプト)は、アセチルコリンエステラーゼを可逆的に阻害することによって、脳内でのアセチルコリン濃度を高めるという作用があります。
アリセプトは今でも認知症治療の主役だよ。
NMDA受容体拮抗薬(メマリー)
アルツハイマー型認知症では、NMDA受容体が過剰に活性化しています。
それによって記憶の情報伝達が混乱しているといわれています。
NMDA受容体拮抗薬(メマンチン)は、NMDA受容体をブロックして、過剰な活性化を抑制します。
NMDA受容体拮抗薬は、比較的新しい作用機序の認知症治療薬だよ!
増え続ける認知症にどのように立ち向かうのか?
増え続ける認知症にどのように立ち向かうのか?
残念ながら、時代が進んでも、待望の新薬や、奇跡の薬みたいなものは開発されていません。
しかし、認知料治療の基本を忘れてはいけません。
薬物療法と非薬物療法を組み合わせるのです。
薬物療法に未知の可能性があるように、非薬物療法にも無限の可能性があります。
医療スタッフとして、家族として、地域住民として・・・
認知症にどのように向き合うかを、それぞれが考えることが大切です。
Sincerely,
Hitouch
参考書籍の詳細はこちら
薬局薬剤師でも年収1000万円は可能!
年収1000万オーバー!Kさんにインタビューしました!!
人気シリーズ
調剤薬局に転職するならこちらがおすすめ
全国の情報や派遣求人の見通しなど貴重な情報が手に入ります。
情報量がものすごい!こちらも必ず登録すべきです。
派遣以外の求人数がすごい!派遣以外の市場調査もしましょう。
薬剤師さんに人気の記事
【この記事の執筆者/編集者】
Hitouch「T」
HitouchLIFEという雑記ブログの管理人
医療・投資・自己啓発系のライティングを得意とする医療ライター
オススメHitouchLIFE