こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life
利尿薬には、カリウム保持性利尿薬とよばれるタイプの薬剤が存在します。
アルダクトンやセララといった商品名で臨床使用されており、多くの患者さんに使用されている薬剤です。
そんなカリウム保持性利尿薬に、第三の選択肢が登場しました。
それがミネブロ(エサキセノン)です。
ミネブロってどんな薬??
薬剤師さんにおすすめ!
合わせて勉強しておきましょう
薬剤師あるある満載の神マンガ
Contents
【DI情報】ミネブロ(エサキセレノン)ってどんな薬?
ミネブロについて順番に確認していきます。
参考資料 ミネブロ添付文書
ミネブロの効能効果
高血圧症
ミネブロの用法用量
エサキセレノンとして2.5mgを1日1回経口投与する。
なお、効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる。
【血清カリウム値(K)に注意!】ミネブロの減量基準
本剤の投与中に血清カリウム値が5.0mEq/Lを超えた場合には減量を考慮し、5.5mEq/L以上の場合は減量ないし中止し、6.0mEq/L以上の場合には直ちに中止すること。
血清カリウム値によって、はっきりと減量基準が明記されています。
血清カリウム値には十分注意しましょう。
【腎機能(eGFR)や蛋白尿に注意】1.25mgから開始
中等度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)のある患者、及びアルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者では、1.25mgを1日1回投与から開始
血清カリウム値など患者の状態に応じて、投与開始から4週間以降を目安に2.5mgを1日1回投与へ増量する。効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる。
腎機能障害に注意だよ!
高血圧患者であればARBを使っていることが多いと思うけど、ARBの蛋白尿への影響も考えてみたいね。
ミネブロの作用機序は?
レニン-アンジオテンシン系等により生成が促進される副腎皮質ホルモンのアルドステロンによるミネラルコルチコイド受容体の活性化を阻害する。
エサキセレノンはミネラルコルチコイド受容体の活性化を抑制することで、降圧作用を発揮するものと考えられる。
ミネラルコルチコイド受容体の過剰活性によって、尿中ナトリウム及び水分の再吸収の促進などによる血圧上昇が起こるよ。
その血圧上昇が、心臓や血管、腎臓などの組織障害を促進するんだ。
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ミネブロ(エサキセレノン)とセララやアルダクトンとの違いは?
ミネブロは、同効薬のセララやアルダクトンとは、どのような違いがあるのでしょうか?
様々な方向から比較してみたいと思います。
しかしその前に・・・
そもそもセララとアルダクトンの違いは何でしょう?
こちらの記事で復習して下さい
ミネラルコルチコイド受容体選択性
アルダクトンは、ミネラルコルチコイド受容体選択性が低いため、性ホルモンを介した副作用(女性型乳房、月経異常など)が発現しやすいです。
一方のセララは、受容体選択性が高く、性ホルモン系の副作用は少ないことが報告されています。
ミネブロも受容体選択性が高く、性ホルモン系の副作用を抑制することができます。
ミネブロは心不全に使えない!?
セララには高血圧以外に『心不全』の適応があります。
しかし、ミネブロには高血圧症の適応しかありません。
*)2019年4月現在
適応違いには注意が必要です。
アルダクトンにはたくさん適応があるよ。
添付文書で確認してみよう。
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ミネブロとセララはどっちが“いい”の?
・・・で!?
結局・・・
ミネブロとセララのどっちがいいの?
ということなのですが・・・
ミネブロとセララを直接比較した『非劣勢試験』が行われています。
第Ⅲ相臨床試験
対象
本態性高血圧症患者
プロトコール
エサキセレノンを1日1回12週間投与
対照薬
エプレレノン50mg
デザイン
二重盲検比較試験
結果
エプレレノン50mg群とエサキセレノン2.5mg群におけるトラフ時の座位血圧変化量の群間差の点推定値は、いずれも両側95%信頼区間の上限が非劣性マージンを下回りました。
つまり・・・
高血圧患者に使用する場合、ミネブロはセララに劣っていないことが証明されました。
劣っていないことが証明されただけで、ミネブロの方が『いい薬』だということではないよ。
注意しよう!
薬剤師さんにおすすめ!
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Hitouch
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いつもご質問ありがとうございます!
順番に回答させていただきます。
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【この記事の執筆者/編集者】
Hitouch「T」
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