【パーキンソン病診療ガイドライン】アジレクト（ラサギリン）ってどんな薬？

こんにちはHitouchの「T」です。
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選択的MAO-B阻害剤であるアジレクト（ラサギリン）が、パーキンソン治療薬のラインナップに登場しました。

アジレクトに関して分かりやすくご紹介します！

参考書籍»パーキンソン病診療ガイドライン2018

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【ラサギリン】アジレクトってどんな薬？

はいたっち

まずはアジレクトの基本から確認しましょう！

参考：添付文書

【DI】アジレクト（ラサギリン）の効能効果

パーキンソン病

【DI】アジレクト（ラサギリン）の用法用量

通常、成人にはラサギリンとして1mgを1日1回経口投与する。

【禁忌】アジレクト（ラサギリン）の併用禁忌

はいたっち

アジレクトには多数の併用禁忌薬が存在します。

投与前には必ず添付文書をご確認下さい。

アジレクト（ラサギリン）の薬価

アジレクト錠1mg：948.5円

2019年6月現在

【薬理作用】アジレクト（ラサギリン）の作用機序は？

ラサギリンは非可逆的かつ選択的なMAO-B阻害作用を示し、線条体における細胞外ドパミン濃度を増加させる。

ドパミン濃度の上昇により、ドパミン作動性運動機能障害を改善する。

添付文書

【安全性】アジレクト（ラサギリン）の副作用は？

重大な副作用

• 起立性低血圧
• 傾眠
• 突発性睡眠
• 幻覚
• 衝動制御障害（病的賭博・病的性欲亢進など）
• セロトニン症候群

はいたっち

投与前には患者及び家族等に、このような副作用の症状について説明しましょう。

衝動制御障害についても、しっかりと説明しておくことが大切です。

【エビデンス】アジレクト（ラサギリン）の有効性は？

はいたっち

アジレクトには『国内第Ⅲ相検証試験(早期単独試験)』と『国内第Ⅱ/Ⅲ相検証試験(進行期併用試験)』という、２つの大規模臨床試験が存在します。

アジレクト錠　国内第Ⅲ相検証試験(早期単独試験)

画像引用元：武田薬品工業HPより

日本人の早期パーキンソン病患者さんにおける、MDS-UPDRS PartⅡ＋PartⅢ合計スコアのベースラインからの変化量を調査したところ、アジレクト群のプラセボ群に対する優越性が検証されました。

はいたっち

早期の段階から、『単剤』で有効性を発現していることがわかります。

MDS-UPDRS PartⅡ＋PartⅢスコアって？

MDS-UPDRS PartⅡ＋PartⅢ合計スコアとは、日常生活で経験する運動症状を調査するためのスコアであり、パーキンソン病の評価に用いることができます。

【参考】パーキンソン病診療ガイドライン2018

参考書籍の詳細

»パーキンソン病診療ガイドライン2018

パーキンソン病診療ガイドラインによると、早期パーキンソン治療のアルゴリズムとして、Lドパで症状改善が不十分な患者さんや、運動合併症のリスクが高い患者さんには、MAO-B阻害薬の導入を検討することが勧められています。

とはいえ…

まだまだ安全性や併用禁忌薬など、懸念が多い薬です。

専門医のもとで適切な処方が行われることを願います。

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ABOUT ME

瀬古高行

医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。