こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life
読者様からご質問をちょうだいしました。
当施設の患者さんが、ニゾラールという塗り薬を使っています。
その患者さんが言うには、別の医療機関ではクレナフィンをもらっていたということです。
クレナフィンのほうが良いということだったので、訪問診療の医師(一般内科)にお願いしました。
すると医師は、「一般内科医はクレナフィンを処方できない」と言うのです。
一般内科医が処方できないという制限なんてあるのでしょうか?
ご質問ありがとうございます!
ニゾラールとクレナフィンでは適応が違います。
どちらも『抗真菌』で、いわゆる『水虫』の薬でややこしいのですが・・・
今回はそのあたりを含めて解説していきます!
薬に関してのご質問はこちらまで!
いつもご質問ありがとうございます!
順番に回答させていただきます。
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Contents
【爪白癬と足白癬の違い】クレナフィンは『爪白癬』治療薬
クレナフィンは爪白癬の治療薬です。
ニゾラールは爪白癬には効きません。
そもそも水虫とは?
水虫は、白癬菌というカビが足の皮膚に入り込んで生じる病気です。
カビだから抗真菌薬はもちろん効くのですが、そのためには白癬菌を見つけなくてはいけません。
専門医に言わせると、『水虫は見ただけでは分からない』そうです。
内科の医師は見ただけで足白癬と診断するのに、皮膚科の専門医ほど顕微鏡で菌を探さないと足白癬は分からないって語っているわけです。
なんだか変な話ですよね。
足白癬の治療は?
足に白癬菌が入り込むのが足白癬です。
治療には抗真菌薬の外用剤が用いられます。
足白癬に使用される外用抗真菌薬が、『ニゾラール』や『ルリコン』、『ラミシール』といった薬です。
爪白癬の治療は?
爪白癬は、爪に白癬菌が侵入して起こります。
爪は硬くて丈夫な構造をしているので、通常の塗り薬では白癬菌にまで届きません。
つまり、爪白癬にはニゾラールを塗っても効果がないということです。
爪白癬には、内服抗真菌薬もしくは、クレナフィンかルコナックが使用されます。
このように、『水虫』と一括りにしがちですが、使っている外用薬で、足白癬なのか、爪白癬なのかを判断することができるのです。
ご質問の患者さんの場合、ニゾラールを使っているということは、以前使っていたクレナフィンとは、そもそも疾患が違う可能性があります。
診断を確認してみると良いと思います。
【爪白癬治療薬】クレナフィンとルコナックの注意点
直接鏡検又は培養等に基づき爪白癬であると確定診断された患者に使用すること。
ルコナック添付文書
クレナフィンやルコナックは、確定診断の後に処方する必要があります。
先に述べたように、『白癬』の診断そのものに『白癬菌』の確認が必要なわけですが、クレナフィンやルコナックの場合、より厳しく添付文書上でも明記されています。
そのため、クレナフィンを処方しようとするなら、鏡検や培養が必須です。
あくまでも推測ですが・・・
「一般内科はクレナフィンを処方できない」という言葉には、「鏡検や培養ができない」という意味が込められているのではないでしょうか。
そのあたりを含めて状況を確認するのが良いかと思います。
患者さんの希望があっても、確定診断ができないと難しいかもしれません。
*)参考資料
- 添付文書
Sincerely,
Hitouch
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【この記事の執筆者/編集者】
Hitouch「T」
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