【注意】
本記事では「ニキビ」という言葉を多用しています。
悩んでいる方には、つらい思いをさせるかもしれません。
その言葉を見たくない場合は、本記事の閲覧はお控え下さい。
こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life
ニキビ
ニキビは青春の象徴と表現されることがあります。
しかし・・・
ニキビというものは、そんなに生易しいものではありません。
ほんの小さな皮膚の変化で始まるニキビは、次第に大きく成長し、人の心を深くえぐり、人の心を醜く侵食します。
ニキビのせいで外出できない
ニキビのせいで人と話せない
ニキビのせいで鏡が見れない
ニキビのせいで生きるのが辛い・・・
ニキビというのは、こういう病気です。
人生を変えてしまう病気です。
・・・
あなたなら、ニキビに悩んでいる患者さんに、どんな言葉をかけますか?
言葉の選択をひとつでも間違えると・・・
その患者さんは二度と家から出られなくなるかもしれませんよ。
プライバシーが守られにくい場所では特に注意しよう!
患者さんは「ニキビ」という言葉そのものに恐怖を持っている可能性があるよ!!
他の患者さんや、他の医療スタッフに聞こえるような場所で、服薬指導する時には注意です。
これは「ニキビ」の薬ですね!!
他の患者さんの前でこんなデリカシーのないことは言わないように!!
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ニキビ(尋常性挫瘡)の病態の基本
治療薬の説明の前に、まずはニキビの病態について知っておきましょう。
ニキビは、面皰(コメド)とよばれる、『ニキビの素』が形成されることによって始まります。
面皰(コメド)が作られる
コメドというのは、皮膚に存在する毛穴が、何らかの要因によって閉塞し、毛穴が膨らんだ状態です。
皮脂分泌が多かったり、汗や角質が溜まってしまったり、原因は人によってまちまちですが、毛穴が詰まるというのが、ニキビの最大の要因です。
丘疹(ニキビ)ができる
丘疹とよばれるものが、いわゆる『ニキビ』です。
詰まった毛穴が炎症を起こし、赤く腫れ上がります。
毛穴にはたくさんの『皮脂』が詰まっているので、アクネ菌がどんどん繁殖します。
膿疱炎症が広がり膿ができる
炎症に細菌感染(皮膚にはたくさんの細菌がいます)が合併し、膿を持ったニキビが形成されます。
痛みや熱を持ったニキビになります。
ニキビができる要因
① 皮脂の分泌やターンオーバーが乱れる
② 過剰な皮脂で毛穴が詰まる
③ 最近が繁殖する
このようなプロセスを経て、ニキビが繰り返される事になります。
【ニキビの治療薬まとめ】医療用医薬品(病院でもらえる薬)
画像引用元;尋常性痤瘡治療ガイドライン 2016
ここからは、ニキビに対する医療用医薬品を解説していきます。
ニキビの治療薬は、大きく3つに分けることができます。
- 炎症を抑える薬
- 毛穴の詰まりを減らす薬
- 体質を改善する薬
この3つの薬を組み合わせて治療するよ!
抗菌薬(抗生物質)で炎症を抑える
すでに炎症を起こした状態のニキビに対して、抗菌薬が用いられます。
外用抗菌薬
- ダラシン(クリンダマイシン)
- アクアチム(ナジフロキサシン)
これらの抗菌薬は、細菌を死滅させ、ニキビの炎症を抑える薬です。
炎症を起こしたニキビに塗布する必要があります。
皮膚全体に塗るものではありません。
内服抗菌薬
- ビブラマイシン(ドキシサイクリン)
- ミノマイシン(ミノサイクリン)
化膿しており、炎症性のニキビには内服の抗菌薬を使用します。
抗菌薬なら『何でもいいといえばなんでもいい』のですが・・・
ガイドラインでの推奨度が高いものは、ビブラマイシンとミノマイシンです。
【面皰に効く】毛穴の詰まりを取り除く
抗菌薬を使って、炎症性のニキビだけを退治していても、次から次へと面皰が形成されれば、ニキビは治りません。
ニキビを撃退したければ、毛穴の詰まりを取り除く必要があります。
毛穴の詰まりを取り除く外用薬を紹介します。
ディフェリンゲル(アダパレン)
アダパレンが登場してから、ニキビ治療が大きく変化しました。
アダパレンは、毛穴の詰まりを改善させ、面皰ができにくくする薬です。
面皰ができにくくなれば、次第にニキビの量は減っていきます。
過酸化ベンゾイル(ベピオゲル)
ベピオゲルは、角質を取り除き、面皰を作りにくくする作用だけではなく、アクネ菌(ニキビ菌)に対する抗菌活性も持ち合わせる薬剤です。
ガイドラインにおいて、面皰と炎症性皮疹(炎症を起こしたニキビ)の両方で推奨されている薬剤です。
クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル配合(デュアック)
抗菌薬クリンダマイシンと、毛穴の詰まりを取り除く過酸化ベンゾイルの配合剤が、デュアックです。
炎症ニキビから面皰まで、複数のニキビが混在しているような場合には、配合剤が有効です。
アダパレン+過酸化ベンゾイル(エピデュオゲル)
毛穴の詰まりを取り除く、アダパレンと過酸化ベンゾイルを配合したものが、エピデュオです。
エピデュオは2剤の混合剤であり、非常に強力な分、副作用(皮膚への刺激)も強く発現します。
まずは各薬剤での治療を優先させる必要があります。
本剤はアダパレンと過酸化ベンゾイルの配合剤であり、各単剤よりも皮膚刺激が発現するおそれがあるため、本剤よりも先に各単剤による治療を考慮すること。
添付文書より
体質や皮膚を改善させる薬
薬を使って、ニキビの炎症を抑えたり、面皰の形成を抑制することは、重要な治療戦略です。
しかしそれ以上に、体質改善や、皮膚の改善が大切です。
食生活や運動などの、生活習慣を見直した上で、皮膚のケアや体質改善を行いましょう。
ヒルドイド(クリーム・ローションなど)
ヒルドイドは、必ずといっても良いほど処方される保湿剤です。
あくまでも保湿剤ですので、ヒルドイドを塗ったからといって、劇的に症状が改善されるわけではありません。
しかし、地道に肌や皮膚のケアをすることが、回り道のようで、ニキビ治療の唯一の道です。
漢方
ニキビに対して漢方薬が用いられることがあります。
ひとりひとりの病態や体質に応じて、漢方薬が決められます。
皮膚科では、大きく分けて3つのアプローチでニキビを治療するよ!
ニキビ治療は簡単じゃありません!
真剣に患者さんと向き合う姿勢が必要です。
Sincerely,
Hitouch
参考資料
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【この記事の執筆者/編集者】
Hitouch「T」
HitouchLIFEという雑記ブログの管理人
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