介護が必要になるときは急に訪れるものです。
ご家族やご本人など予期せぬタイミングで介助が必要になる場合があります。
そんな時に介護サービスの窓口となる人は、ケアマネージャーという資格を持った方です。
通院や日常生活で不自由と感じるようになった人は、窓口を通して介護施設に通ったり、支援をしてもらったりすることが可能となります。
介護に関する知識がない方は、金銭面や先のことについて悩まれる方が多いです。
この記事では、ケアマネージャーの利用料金はかかるのかという疑問にお答えしながら、介護施設に通う場合にかかる費用やケアマネの役割について解説をしていきます。
ケアマネージャーの利用料金はかからない
ケアマネージャーは利用者さんのケアプランを作成することが主な業務となりますが、作成料は全額介護保険から支払われます。
つまり、ケアマネージャーを利用するにあたって、利用者さんやご家族による料金の支払いは不要です。
ケアマネージャーは、ケアプランを作ること以外にも様々な業務をしています。
下記で業務内容について説明します。
- ご家族様、家族様との相談受付
- 相談に対しての解決策の提案
- 介護施設での利用者さんの情報共有
- 定期的な自宅訪問
上記が主な業務内容になります。
介護施設に入所するにはケアプランは必要不可欠なものになります。
また、ケアマネージャーはご家族や利用者さんと介護職員の希望をつなぐ架け橋のような存在でもあるので、困ったことがあれば、すぐにケアマネージャーへ相談しましょう。
ケアマネージャーと出会うには?
ケアマネージャーは介護状態の区分によって担当する人が市の職員であったり、居宅介護支援所と分けられます。
介護状態が「要支援」と判断された場合は市の地域包括支援の職員が担当することになり、「要介護」状態になった場合は居宅介護施設の職員が受け持つようになっています。
どちらが担当になっても、ケアマネージャーの利用料金は全額介護保険から支払われるようになっています。
料金がかかるのは、施設や訪問介護といった介護サービスを実際に使用してからになりますので心配はありません。
実際に介護サービスを利用すると、どのくらい料金がかかるかについても詳しく解説をしていきます。
介護サービスを利用した場合の利用料金
実際に介護サービスを利用する場合には、どのくらい費用がかかるのかをハッキリ分かっている人は介護関係の仕事をしている人以外にはいないでしょう。
介護サービスを使う場合にどのくらい料金がかかるのかを紹介します。
- 特別養護老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
- 訪問介護サービス(ヘルパーステーション)
この3つは介護が必要となった場合に、ケアマネージャーから紹介してくれるものが多い介護サービスとなります。
介護サービスの紹介と利用料金について解説をしていきます。
①特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは介護保険が適用される施設になります。
24時間体制で介護職員が利用者さんの介護をしてくれる施設で、終身利用も可能なので安心して利用できます。
入居条件は要介護3以上と定められていますが、入居費用は安くて充実したサービスを受けることが可能なため人気のある施設となります。
しかし、人気であることから入居まで待機時間が長いことがネックとなっています。
利用料金は介護保険が適用となり費用は1割(所得によっては2割か3割になる場合も)負担になるため、要介護5の利用者さんがユニット型の個室を利用した場合は1ヶ月約14万円の自己負担金となります。
ユニット型とは、10名ほどの利用者さんをひとつの「ユニット」という名のグループに分けて、介護サービスを提供する施設です。
ユニット型特養の間取りは、利用者さん個人の部屋があり、各部屋の中心に共用リビングがある形が特徴となっています。
介護状態や利用する施設によっても金額は変わるため、ケアマネージャーさんと相談しながら入所を考えるようにすることが大切です。
②サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅とはバリアフリーの施設環境で、介護職員に安否確認や生活相談のサービスを受けながら生活できる賃貸住宅です。
特養と比べると入居者の自由度の高さが挙げられます。
特養だと外泊をすることや外出をする場合は施設に届出を申請する必要がありますが、サービス付き高齢者住宅では、届出の必要がありません。
そのため買い物に出ることや自宅に戻ることなど、自由に行動ができます。
サービス付き高齢者住宅は入居一時金を支払う必要があり、賃貸で例えると敷金のようなものです。
入居一時金の全国の標準価格は約22万円ですが、介護施設によって金額が変わるため注意が必要です。
月額の支払いは全国の平均だと14万円となっていますが、介護施設の規模や居室の大きさによっても変動しますので、気になる介護施設があるならケアマネージャーに相談しましょう。
③訪問介護サービス(ヘルパーステーション)
訪問介護とは、ホームヘルパー(訪問介護員)が利用者さんの自宅を訪問して入浴、排泄、食事の身体介護、調理や洗濯、掃除などの生活援助を行う介護サービスです。
要支援や要介護の方の自立した生活を守ることを目的としています。
筆者は訪問介護員として働いていますが、生活支援を求められている方は多く今後の需要は高まっていくのではないか?と感じています。
訪問介護サービスは、どんな介護サービスを利用するかによって金額が変動します。
介護施設によって利用料金にも差があるのでケアマネージャーに相談の上、利用するところを考えましょう。
ケアマネージャーと上手く付き合うには
ケアマネージャーとは末永いパートナー関係になります。
もちろん、合わないとなったら別の担当に変更してもらうことも可能ですが引き継ぎを行うと、また0からの関係を築きあげないといけません。
そうならないためにも、普段からケアマネとは頻繁に連絡をとり、介護を受けるご本人の状態を共有しておくことが大切です。
介護の希望は言わないと伝わりません。
普段からコミュニケーションをしっかりとり、関係性を作り上げる努力も必要です。
ケアマネージャーは利用料金がかからないけど、介護サービスを利用したら料金が発生する
ケアマネージャーを利用すると料金が発生すると思い、なかなか相談に踏み込めない人は大勢います。
介護の知識もなく、さらに介護保険サービスなど難しいことを一度に理解することは不可能です。
ケアマネージャーは難しい介護サービスを理解しやすいように、噛み砕いて説明してくれる職員なので、不安に感じていることは聞いてみると良いでしょう。
もし、介護サービスのことで気になりましたら介護施設に直接連絡をする前に、役所の地域包括支援課に相談してみましょう。
まずは役所の職員さんに連絡をすると、話しがスムーズに進みやすいのでオススメです。