介護職

ケアマネ試験を受験する前に知っておきたい受験資格について徹底解説

介護士として働いている方でケアマネになりたいと思われる方は多くいます。

しかし、無資格からだと最低でも8年は必要です。

未経験や無資格者、または介護福祉士から国が定めた手順に沿う必要があります。

今回の記事ではケアマネ試験の概要や受験要項について詳しく解説をしています。

早く合格して、介護施設で働きたい方向けの記事になっていますので参考にしてみてください。

ケアマネになるための受験手順について

ケアマネとは介護を必要としている方に適切な支援を提供されるようにサポートをする仕事を指します。

利用者さんのケアプランを立てたり、相談に応じたりすることが主な業務となりますが、試験に合格し資格を取得する必要があります。

受験するためには受験資格を満たす必要があり、誰でも受験できるわけではありません。

以下では受験資格について詳しく解説をしていきますので参考にしてみてください。

実務経験を積んで受験資格を得る

受験する条件は、国家資格に基づく業務に5年以上従事かつ従事日数が900日以上、または相談業務に5年以上かつ従事日数が900日以上のどちらかを満たす必要があります。

この部分が最もわかりづらい部分なので、詳しく解説をしていきます。

ケアマネ試験に必要な国家資格に基づく業務とは?

試験に基づく国家資格は医師や社会福祉士、介護福祉士や看護師といった職種があたります。

国家資格に基づく業務とは、その資格を用いて人に対して援助業務を行なっている人を指します。

ただし、資格を持っているからといって誰でも受けられるわけではありません。

5年以上の実務経験が必要なため、まずは実績と自分の持っている資格が試験の対象になっているかを調べる必要があります。

調べる方法はケアマネの受験資格から調べられます。

参考)受験資格コード(兼 現職種コード)(東京都保健財団)

受験資格に必要な相談援助業務について

相談援助業務に関わる業務とは、社会福祉士と精神保健福祉士などの職種が含まれます。

相談援助業務の内容は生活相談員や支援相談員、主任相談員としての実務経験を指しているので、自分の職種が相談援助業務にあたるかわからない方は受験資格区分表を確認してみてください。

業務実績は5年間以上が必要なので併せて確認しておきましょう。

参考)相談援助業務に従事する者(東京都保健財団)

ケアマネ試験を受験するための日数計算について

受験する場合は、該当する資格の登録日からスタートです。

実務経験は5年以上が必要になりますが、ここでは試験の受験資格の期間と日数について紹介していきます。

複数の資格を持っている場合の計算方法

ケアマネを目指したいと思われている方の中には、複数の資格を持ち働かれている人もいらっしゃいます。

実務経験の日数は資格に基づく複数の業務に就いていた場合は、それぞれの期間を合算することも認められています。

准看護師を3年、看護師として2年働いた場合でも5年の実務経験になり受験可能です。

複数の資格がある場合は資格証明書と実務経験証明書の準備が必要です。

夜勤を行った場合の日数の計算は?

勤務する介護施設によっては夜勤のある施設で働く場合もあります。

夜勤をした場合の実務日数は勤務先の出勤記録に基づき計算されるので、1回の夜勤で2日分の労働時間と算出される場合は、実務日数も2日分で計算されることが多いです。

夜勤の勤務日数の算出方法は各事業所によって異なるため、不安な方は上司に確認をとりましょう。

複数の事業所で勤務した場合の計算方法

複数の事業所に勤務して働いている、例えば夜勤の仕事と訪問介護の仕事を掛け持ちしている場合は、それぞれの事業所の勤務日数を合計して計算されます。

しかし、同日に複数の介護事業所で働いた場合は1日分しかカウントされないので注意が必要です。

非正規社員として働いた場合の計算方法

受験資格には就業規定がないため、パートやアルバイトといった非正規の社員として働いている方も受験可能です。

1回の支援で労働時間が短い場合でも1日としてカウントされます。

事業所によっても実務日数のカウント方法が異なる

勤務する事業所によっても実務日数のカウントが違うため、受けたいと思われている方は上司に確認をして受験できる年を逆算してみても良いでしょう。

ケアマネ試験を受験するにあたり注意しなければならないこと

受験資格について期間、日数や注意しないといけないポイントを3つにまとめていますので不安になられている方はご覧ください。

ブランクのある期間は実務日数に含まれない

実務にあたっていない期間は実務日数に含まれませんので注意が必要です。

怪我や病気、育児、介護休暇の期間は実務経験には入りませんが、法律の定めにより休業が認められている就業産前産産後休暇の申請している場合は従事期間として含まれます。

実務経験のみでは受験できない

今は国家資格がないと試験を受験することができません。以前の規定では「無資格でも介護経験が10年以上」「介護職員初任者研修の資格を取得して、介護業務に従事」などの条件がありましたが、2018年以降は変更されています。

介護職で働きながら介護福祉士の資格を取得した場合でも、資格登録日から5年以上の要件を満たす必要があるため注意が必要です。

従事期間を証明する実務経験証明書が必要

試験を受験するには、従事期間を証明する「実務経験証明書」が必要となります。

5年の期間内に転職をした場合は、以前に勤務していた職場にも実務経験証明書の作成を依頼しなければなりません。

もし、以前の勤務先が廃業してしまっている場合は、当時の責任者や運営元に問い合わせて実務経験証明書を作成してもらわないといけないので、転職されている方は注意しましょう。

実務経験日数が足りなくても受験できる方法がある

試験の実務経験の期間はケアマネ試験前日までが含まれおり、申し込みの段階で従事期間が満たされていなくても受験できる場合があります。

これを「見込み受験」といいます。

見込み受験をする場合は、受験申し込みの日に「実務経験見込証明書」を準備する必要があります。


受験資格の日数を満たし「実務経験証明書」を職場で作成して試験担当窓口に提出することで受験資格が得られます。

ケアマネ試験を受けるには受験資格をしっかり把握しておこう

試験を受けるには「必要な国家資格に基づく業務」か「相談援助業務」の実務経験が5年以上の実績が必要です。

実務経験は試験前日までが従事期間として計算されるため、もし日数が足りていなくても見込み受験で受験可能です。

自身で日数の確認をしておくといいでしょう。

試験は合格率が低く難関な試験ではありますが、合格し資格を取得するできれば自身のキャリアアップに繋がったり、介護の視野を広げたりすることができます。

まずは、自身の実務経験がどのくらいなのかを把握して、日数が満たしていない場合はいつが受験可能日なのかを調べておきましょう。

ABOUT ME
瀬古高行
医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。
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