介護職

ケアマネージャー資格試験に受からない!先輩ケアマネは何度目で合格したの?

一生懸命勉強してケアマネージャー試験を受けたのに、なかなか合格できず心が折れている人はいませんか?

1度目ならまだしも何度目ともなれば「受かる気がしない。もうやめてしまいたい」そんな気持ちになってしまうのも無理はありません。

ケアマネージャー資格試験は、他の福祉系の資格と比べ合格率が低いです。

しかし合格率の低さだけを見てあきらめてしまうのは早まった判断です。

「なぜ合格率が低いのか」その理由が分かれば、対策を考えることもできます。

本記事では、ケアマネージャー資格試験の合格率が低い原因について深堀りして考えます。併せてケアマネージャー試験の効率的な勉強方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ケアマネージャー資格試験はなぜ何度も落ちるのか

なぜケアマネージャー資格試験は何度も落ちるのでしょうか。

その理由は合格率が低いからです。

なぜ合格率が低いのかというと、もともとケアマネ試験の難易度が高いということもあるでしょう。

しかしケアマネ試験が介護福祉士や社会福祉士の試験と比べ、特別に問題が難しいというわけではありません。

ケアマネ試験は他の福祉系の試験と比べて何が違うのでしょうか。
さまざまな角度から検証してみます。

ケアマネージャー資格試験【合格率の比較】

直近5年のケアマネ試験の合格率を見ると、最も高い年で23.3%、低い年だと10.1%です。
だいたい10%~20%の間を推移しています。

同じ福祉系資格の直近5年の合格率と比べてみると、介護福祉士の合格率は約70%と非常に高く、社会福祉士でも約30%の合格率です。

ケアマネ試験は、介護福祉士や社会福祉士より合格率が低く、10人受けて合格するのは1人から2人ということになります。

もちろん1度目で受かる人もいますが、5度目にしてやっと受かったという人も少なくありません。

2回、3回試験に落ちたとしても早めに気持ちを切り替えることが大切です。

ケアマネージャー資格試験【受験者の比較】

ケアマネ試験を受けるためには、保険医療福祉分野の仕事に就き、5年以上実務経験を積むことが必要条件になっています。 

ケアマネ試験受験者の職種構成比をみてみましょう。

【ケアマネ試験受験者の職種構成比】

  • 介護福祉士44.7% 
  • 看護師・准看護師23.7% 
  • 相談援助業務等従事者10.7%
  • 社会福祉士6.4%
  • 保健師3.8%

介護福祉士からケアマネを目指す人が最も多く半数近くを占めています。
次に看護師、相談業務従事者、社会福祉士と続きます。

このようにケアマネ試験の特徴として、受験者のほとんどが社会人であり受験者の中に学生がいないということが挙げられます。

介護福祉士や社会福祉士でも多くの社会人が働きながら受験しますが、同時に福祉系学校に通う学生も受験するという点で違いがあります。

学生は十分勉強時間を確保できるので、当然合格率は上がります。

実務経験5年以上の社会人といえば、責任ある仕事を任せられ後輩や新人を指導しバリバリ働いています。

またプライベートでも家事や子育てなどで忙しいことが多いのです。

社会人は勉強時間を確保するのがとても難しく、ケアマネージャー試験の合格率が上がらない大きな要因といえます。

ケアマネージャー資格試験【合格点の比較】

ケアマネ試験は年に1回、10月に行われます。

ケアマネ試験の内容は「介護支援」と「保健医療福祉サービス」の2つの分野に分かれており、それぞれの分野で7割以上得点できなければ合格することができません。

【ケアマネ試験 合格点の詳細】

問題数(1問1点)問題数割合合格点合格ライン
介護支援分野25問42%18点72%
保健医療福祉サービス分野35問58%26点74%
合計60問100%44点合格最低点

ケアマネージャー試験は、介護支援分野から約4割、保健医療福祉サービス分野から約6割出題されます。

介護福祉士にとって保健医療福祉サービス分野は、仕事上あまり馴染みがなく難しいと感じる人も多いようです。

介護支援分野と保健医療福祉サービス分野の両方で偏りのない高い知識を身につけることが求められています。

介護福祉士・社会福祉士の合格ラインがともに6割以上であることを考えると、ケアマネ試験の合格ライン7割以上は厳しめの設定であることがわかります。

ケアマネージャー資格試験【マークシートの比較】

ケアマネ試験はすべてマークシートの5択問題であり、介護福祉士や社会福祉士の試験と同じです。
違うのは5択の中から選び出す解答の数です。

【5択から解答する数の比較】

5択から解答する数全問中5肢択1式の割合全問中5肢択2式の割合全問中5肢択3式の割合
ケアマネジャー2~30%約20%約80%
介護福祉士1100%0%0%
社会福祉士1~2約87%約13%0%

介護福祉士は全問5肢択1式、社会福祉士は約9割弱が5肢択1式、残り1割強が5肢択2式です。

一方ケアマネージャー試験の場合、約8割が5肢択3式、5肢択1式はありません。

単純に5肢択1式より5肢択2式や5肢択3式の方が迷いやすく、本質を理解していなければ正解を導き出すことはできません。

また偶然で正解する可能性はほとんどありません。

しかも1問2分のペースで解かないと、全問解くことができないため、問題を解くスピードも求められます。

ケアマネージャー資格試験の効率的な勉強法

ケアマネ試験の合格率が低い理由として、試験自体の難しさより受験者の勉強時間の少なさに原因があるということがわかりました。

では時間の確保が難しい社会人が効率的に勉強するためには、どうしたらよいのか。

いくつかの方法を紹介します。

〈朝の時間に勉強する〉

夜の時間は疲れてすぐ眠くなったり、テレビの誘惑があったり、ついダラダラと過ごしてしまうことが多くなります。

思い切って夜は早めに就寝し早朝に起床、朝に勉強することをおすすめします。
頭も体もすっきりした状態で勉強することができます。

夜勤などもあるのでなかなか難しいかもしれませんが、可能な限り朝勉強をルーティーン化すれば、1日1~2時間は集中して勉強することができます。

毎日朝1時間早く出勤し、職場で勉強して試験に合格した先輩ケアマネもいます。

ケアマネ試験に合格するために必要な平均勉強時間は、約100時間から200時間だといわれています。

毎日半年間、朝勉強ができれば200時間はクリアすることができます。

〈アプリを活用する〉

ケアマネ試験は勉強時間をいかに作るかが勝負なので、ちょっとしたすきま時間も勉強できるように工夫をすることが大切です。

そこでおすすめなのが、アプリの活用です。

今の時代は過去問や1問1答など色々な問題集がアプリになっており無料で使うことができます。
お昼休みや通勤時間など、ちょっとしたすきま時間を使えば、1日1時間くらいはアプリでの勉強が可能です。

深く掘り下げて勉強することは難しいですが、苦手科目や知識があやふやなところをあぶり出すためにアプリを使うという人もいます。
こうした使い分けも、時間のない社会人には効率的な勉強法といえるでしょう。

〈周りに質問する〉

分からない問題があったら、自分で調べるより専門家に聞いた方が早いかもしれません。

先輩のケアマネに聞いたり、知り合いの看護師に医療の質問したり、テキストを読むより説明を聞いた方がしっくり理解できることも多いのです。

また調べる時間の短縮にもつながります。

忙しくないところを見計らって質問すれば、嫌な顔をする人はいないと思います。

ケアマネ資格試験は何度でも挑戦できます

ケアマネ試験は決して歯が立たない試験ではなく、勉強時間を確保して効率的に勉強すれば合格できる試験です。

なかなか合格できず落ち込むこともあるでしょうが「落ちるのは普通のことだ」と割り切って先に進みましょう。

ケアマネ試験は何度でも挑戦できます。

そして勉強したことは必ず役立ちます。

ABOUT ME
瀬古高行
医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。
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