看護師は働く場所や雇用形態により、給料が異なります。
例えば、看護師は訪問看護師や病院看護師などがあります。
訪問看護師とは、利用者さんの自宅や施設などを訪問する看護師のことです。
一方で病院看護師は、病院で勤務をしています。
「訪問看護師は病院看護師と比べて給料は高い？低い？」
「訪問看護師の給料をアップする方法はあるの？」
と疑問に思われている看護師さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、訪問看護師の年収・月収・時給の相場と、病院看護師との給料の比較、訪問看護師の給料をアップする方法などをご紹介します。
訪問看護師の給料
訪問看護師の給料は、いくらでしょうか。
ここでは、年収・月収・時給に分けて平均的な給料をみていきましょう。
また、訪問看護師の給料には手当なども影響します。
手当などの影響要因をあわせて紹介します。
年収
訪問看護師の年収は、340万円～500万円程度です。
平均すると約400万円です。
年収にはボーナスも含まれるため、月収の12倍と、異なる数値になっています。
働く施設によって年収の設定は異なり、大規模な施設ほど給料は高い傾向があります。
月収
訪問看護師の月収は、25万円～35万円程度です。
平均すると約30万円です。
時給
訪問看護師の時給は、1,100円〜3,000円程度です。
平均時給は約2,000円です。
時給制で働いているのは、多くの場合パート勤務の訪問看護師です。
時給制の場合は、ボーナスが支払われないこともあり、月給制の訪問看護師と比較すると給料が低い傾向があります。
影響要因
訪問看護師の給料には、働く場所や手当などが影響します。
訪問看護師特有の手当の一つとして、オンコール待機手当があげられます。
オンコール待機手当とは、夜間や休業日などの営業時間外に緊急時の対応をした場合の手当です。
オンコールの当番は、他のスタッフと交代で回ってくることが多く、会社の携帯電話を持ち帰り、自宅などで緊急の連絡に備えます。
オンコール待機手当は1日あたり1,000円から3,000円程度です。
また、働く地域によっても給料に差があります。
都市部では人口密度が高く需要が多いため、給料が高くなることがあります。
その他には、認定看護師への資格手当や主任・管理者への役職手当などがあげられます。
病院看護師と訪問看護師の給料
訪問看護師の給料は、病院勤務の看護師の給料よりも低いことがほとんどです。
訪問看護師と病院看護師の給料の差額はいくらでしょうか。
また、給料の差が出ているのはなぜでしょうか。
詳しくみていきましょう。
訪問看護師は病院看護師より給料が低い
訪問看護師の平均年収は約400万円です。
一方、病院看護師の平均年収は400万円台後半です。
訪問看護師の給料は、病院看護師に比べて約50万円低いことになります。
訪問看護師の平均月収は約30万円なので、月収の1.5倍以上の差があります。
訪問看護師の方が給料が低い理由は？
訪問看護師の方が病院看護師に比べて給料が低いのはなぜでしょうか。
理由は、勤務時間にあります。
訪問看護師は、病院看護師に比べて勤務時間が短いことが多いです。
訪問看護師は、利用者さんの自宅や施設を訪問するため、移動時間や待ち時間などが発生します。
実際に看護を行う時間は限られているため、その分給料が低く設定されていることが多いです。
また、訪問看護師は、病院看護師に比べて夜勤や休日出勤などが少ないことが多いです。
訪問看護師は夜間や休業日はオンコールの当番を順番に回していきます。
オンコールの当番は1人〜多くても数人であることが多く、病院の夜勤と比べると機会は少ないです。
夜勤や休日出勤の機会が少ないため、手当が少なくなります。
訪問看護師が給料アップする方法は？
訪問看護師の給料は病院看護師に比べて高いとはいえません。
しかし、給料アップを諦める必要はありません。
訪問看護師が給料アップする方法をいくつかご紹介します。
大規模な施設に勤める
訪問看護師の給料は、働く場所によっても異なります。
一般的に大規模な施設の方が、小規模な施設に比べて給料が高い傾向があります。
大規模な施設とは、大きな病院やグループ化された訪問看護ステーションです。
施設ごとの給料の差を比較するには、求人サイトが便利です。
その他の待遇なども掲載されているので、自分に合った職場を見つけることができるでしょう。
経験やスキルを積む
経験やスキルを積むことで、給料がアップする可能性があります。
訪問看護師は、様々な利用者さんや状況に対応する必要があります。
幅広い利用者さんやより専門的な知識を身につけている看護師は、職場でも重宝されるでしょう。
おすすめする資格は、認定看護師です。
認定看護師とは、看護分野の中でも特定の分野に熟練していることを認める資格です。
例えば、緩和ケア、摂食・嚥下障害看護などの分野があります。
合計20以上の分野があるため、自分に合った分野を探してみると良いでしょう。
得意な分野や職場で該当する利用者さんの多い分野の認定看護師を目指すことをおすすめします。
認定資格をとることは、給料アップだけでなく、スキルアップや自信にも繋がるでしょう。
主任・管理者になる
主任や管理者は、役職手当がつくことが多いため、役職に就くこと給料があがります。
役職がつくことで、スタッフの管理や業務の計画などを行うことになります。
責任や役割を増やすことになるため、自己管理やリーダーシップが必要です。
歩合制を選んだ方が良い場合もある
訪問看護師は、歩合制を選んだ方が給料がアップする場合もあります。
一定額の給料を毎月もらえる月給制や年俸制に対し、歩合制は働いた分だけ給料がもらえる成果報酬型の給与形態です。
訪問件数が多い場合は、歩合制にした方が給料がアップすることもあるでしょう。
ただし、歩合制は「働いた分だけ給料がもらえる」ということを忘れてはいけません。
訪問件数が多い月は給料がアップしますが、逆に訪問件数が少ない月は給料がダウンします。
訪問看護では、利用者さんの入院などによる契約終了に伴い、訪問件数が少なくなることがあります。
また、歩合制を採用していない職場もあるため、勤務地ごとに確認が必要です。
訪問看護師の給料は、年収約400万円
今回は、訪問看護師の給料について紹介しました。
訪問看護師の給料は、年収約400万円、月収約30万円、時給約2,000円でした。
訪問看護師の給料は、病院看護師に比べて決して高いとはいえません。
また、訪問看護師であっても、給料をアップする方法はあります。
今回紹介した給料アップの方法を参考に、職場と相談しながらより働きやすい環境を整えていきましょう。
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