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参考書籍≫がん診療レジデントマニュアル 第8版
Contents
免疫チェックポイント阻害薬の副作用:間質性肺炎とは?
間質性肺炎では、肺の間質に特異的に炎症が起こります。
その結果酸素の取り込みが停滞し、呼吸困難が出現します。
また、病状が進行することで間質が肥厚し、広範囲に線維化が進みます。
薬剤性肺障害の具体的な機序は不明ですが、免疫性細胞の活性化に伴う内皮細胞障害等の理由が考えられています。
間質性肺炎の自覚症状
- 咳嗽(痰を伴わない)
- 息切れ・呼吸困難
- 副雑音の聴取
間質性肺炎の検査所見
- KL-6(↑)
- WBC(↑)
- CRP(↑)
- SpO2(↓)
- PaO2(↓)
間質性肺炎のバイオマーカーであるKL-6を定期的に測定しましょう。
画像検査も欠かせません。
CTCAE|間接性肺炎のグレード評価方法
CTCAE:肺臓炎より
Grade1
- 症状がない
- 治療を要さない
Grade2
- 症状がある
- 内科的治療を要する
Grade3
- 高度の症状
- 酸素を要する
Grade4
- 生命を脅かす
- 緊急処置を要する
薬剤性間質性肺炎の対処方法は?
参考≫オプジーボ・ヤーボイにおける副作用マネジメントの実際
Grade1
- 少なくとも2-3週間毎に画像診断
- 回復した場合は免疫チェックポイント阻害薬の再開を考慮
Grade2
- 1-3日毎に画像診断。
- ステロイドの投与(1.0mg/kg/日の静注メチルプレドニゾロン)
Grade3・4
- 2-4mg/kg/日の静注メチルプレドニゾロンなど
Grade2以上の間質性肺炎が出現した場合は呼吸器専門医へのコンサルタントが必須です。
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