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薬剤師国家試験の難易度はどれくらい?「受かる気がしない」不安の解決策も紹介!

薬剤師の資格が取得できるかが決まる薬剤師国家試験。

受験を控えている方は「試験の難易度はどのくらい?」と疑問に思い「難易度は高い」という言葉を耳にすると不安を抱いてしまう人も多いのではないでしょうか。

本当に試験の難易度が高いのか気になりますし、難易度について知ることで受験対策ができるでしょう。

そこで今回は、薬剤師国家試験の難易度と、難易度が高いといわれる理由、合格基準も紹介します。

併せて、試験前に抱きやすい「試験に受かる気がしない」という感情を解決する方法を紹介するので、受験を控えている方はぜひ参考にしてください。

薬剤師国家試験の難易度と合格率

過去の薬剤師国家試験の難易度について、過去5年の合格率と併せて紹介します。

合格率
第107回68.0%
第106回68.66%
第105回69.58%
第104回70.91%
第103回71.58%

上記の表から、過去5年間の合格率は68.0%〜71.58%であり、約7割が合格できます。

直近5年の合格率はやや低くなっており、過去と比較すると国家試験は少し難易度が高くなっています。

しかし、約7割の受験者が合格できていることから、大学で学んだことをしっかり復習し、国家試験対策勉強をすれば合格できる資格であるといえるでしょう。

薬剤師国家試験の難易度が高いといわれる理由

「薬剤師国家試験の難易度は高い」といわれる理由は以下の5つがあります。

  1. 合格基準のひとつに相対基準がある
  2. 実務と理論を組み合わせた出題内容
  3. 禁忌肢問題がある
  4. 薬剤部の学力が高い
  5. 再受験は合格率が低い傾向にある

それぞれ順に紹介します。

1.合格基準のひとつに相対基準がある

薬剤師国家試験の合格基準は「〇割以上の正答で合格」「〇点以上で合格」と決まっているわけでなく、相対基準で合格点が変動します。

そのため、どこまで勉強すればよいのか判断が難しく、受験勉強中の方は自信がつきづらいです。

薬剤師国家試験における相対基準とは

薬剤師国家試験における相対基準とは「他者との比較によって合格者を決める」というものです。

2.実務と理論を組み合わせた出題内容

薬剤師国家試験は実務と理論を組み合わせた出題があり、知識に基づいた思考力と判断力が問われます。

勉強が暗記だけでないことも、試験が難しいといわれる理由のひとつです。

3.禁忌肢問題がある

禁忌肢とは選んではいけない選択肢ともいわれ、禁忌肢問題の解答を間違えると不合格となるリスクが高くなります。

第104回〜107回の薬剤師国家試験では「禁忌肢問題選択数は2問以下」であることが合格の必須条件でした。

過去の薬剤師国家試験の中で、どの問題が禁忌肢問題であったかは発表されていません。

禁忌肢問題とは以下の内容をさします。

  1. 公衆衛生に甚大な被害を及ぼすような内容
  2. 倫理的に誤った内容
  3. 患者に対して重大な障害を与える危険性のある内容
  4. 法律に抵触する内容

4.薬剤部の偏差値が高い

大学の薬剤部に入学する学生の学力が高いことからも、薬剤師国家試験の難易度は高いといわれています。

国公立大学の薬学部の偏差値は57.5〜67.5と平均して高く、私立大学の偏差値は35〜65と大きな差があります。

私立大学の偏差値に差があるとはいえ、偏差値の高い学生が多く、他者との学力が比較される相対基準では大きな影響があります。

5.再受験は合格率が低い傾向にある

薬剤師国家試験に不合格となった場合、翌年の試験に向けて再受験を試みる方が多くいます。

しかしながら、再受験した方の合格率は低く、再受験の方にとっては薬剤師国家試験の難易度は高いです。

第107回薬剤師国家試験の新卒の受験者の合格率は85.24%、既卒の合格率は40.75%と、2倍以上の差があります。

合格率が低い理由は、モチベーションの低下や環境の変化があげられます。

再受験する方は、モチベーションを保つことができるように、試験勉強の情報交換ができる場に身を置くことが大切です。

薬剤師国家試験の合格基準

薬剤師国家試験の合格基準を紹介します。

  1. 問題の難易を補正して得た総得点について、平均点と標準偏差を用いた相対基準により設定した得点以上
  2. 必須問題について全問題への配点の70%以上、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
  3. 禁忌肢の選択状況を加味

上述した相対基準と禁忌時問題の他に、必須問題と各科目の特典についても基準があります。

第107回薬剤師国家試験では、必須問題が90問、一般問題のうち薬学理論問題が105問、薬学実践問題が150問でした。

薬剤師国家試験の科目、必須問題と一般問題の出題数は以下の通りです。

「受かる気がしない」と思う人は少なくない

薬剤師国家試験は簡単に合格できる試験ではないため「受かる気がしない」と思う人は少なくありません。

特に試験が近づくとマイナスに考えるようになります。

ここからは「受かる気がしない」と悩んでいる人へ向けて、解決策を5つ紹介します。

  1. 合格率を冷静に確認する
  2. 合格ラインを確認する
  3. 自分の苦手分野を把握し勉強する
  4. 解答の丸暗記はNG!なぜその解答になるのかを考える
  5. 不安を吐き出す

それぞれ順に紹介します。

1.合格率を冷静に確認する

薬剤師国家試験の合格率と合格基準を確認しましょう。

冷静に確認すると、過去5年の合格率は68.0%〜71.58%と決して低くはありません。

落ち着いてしっかり勉強すれば合格できる資格といえます。

2.合格ラインを確認する

合格基準は上述した通りであり、相対基準以外の合格ラインを確認しましょう。

合格基準のひとつに「必須問題について全問題への配点の70%以上、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上」があります。

そして、試験問題の中で禁忌肢問題がどれかは明確に分かりませんが、例えば「カリウムワンショット」「SNSに患者情報を掲載する」など、普段から勉強していれば間違えない問題であると考えられます。

3.自分の苦手分野を把握し勉強する

合格ラインを確認した後、必須問題内での自分の苦手分野を確認します。

必須問題は合格ラインに達していないといけないため、まずは苦手分野の必須問題から取り組みましょう。

しかし、苦手分野の勉強を続けていると、問題が解けないことから不安が増強するときがあります。
不安が強い時は、得意分野の勉強をすると自信がつくのでおすすめです。

日によっては「机に向かうのが嫌」という時もあります。
そんな日は勉強を一旦やめて気分転換してもよいでしょう。

集中して勉強するために、休むときは休むというメリハリが大事です。

そして、今は薬剤師国家試験対策のアプリがあるので、手軽に勉強できる手段を取り入れるのもよいでしょう。

4.解答の丸暗記はNG!なぜその解答になるのかを考える

試験対策の勉強をしていると、解答を覚えるようになります。

問題を見ただけで「解答はコレだ」と分かることがあります。

しかし、解答をただ暗記するだけでは本番では役に立ちません。
その理由は、全く同じ問題が試験で出題されることは少なく、自分の身につかないからです。

そして、試験には思考力と判断力が問われる問題もあります。なぜその解答にいきつくのか過程を考えることで、理解できる問題が増え、思考力と判断力も養われます。

5.不安を吐き出す

不安な気持ちを抱いたら吐き出すことが大切です。

自分の中で不安を抱え込んでいると、不安がどんどん大きくなり、さらによくない方向へ考えてしまいます。

受験を控えている仲間や日頃から気の知れた友人・家族、インターネット上でもかまわないので、不安な気持ちを吐き出しましょう。

吐き出すだけでスッキリしたり、自分の気持ちの整理になったりします。

薬剤師国家試験の難易度は高いわけではない!

今回は、薬剤師国家試験の難易度を紹介しました。

薬剤師国家試験の直近5年の合格率は68.0%〜71.58%であり、決して難易度が高いというわけではありません。

そして、試験が難しいといわれる理由も紹介したので、対策ができるでしょう。

「受かる気がしない」と思ったら、本記事で紹介した解決策を参考にしてみてください。

冷静に試験と自分と向き合い、時には休息しながら勉強をしましょう。
不安な気持ちを吐き出すことも忘れないでくださいね。

ABOUT ME
瀬古高行
医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。
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