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痔疾患治療薬を徹底比較!痔に処方される医療用医薬品まとめ

こんにちは!

フリーランス薬剤師のはいたっちです!!
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痔疾患の治療薬といえば…『ボラギノール』ですよね。

とはいえ、臨床の薬剤師として仕事をするのであれば、それではいけません。

痔疾患に使用される薬剤は、強ポスやボラザ、ネリプロクトといった薬剤を頭に思い浮かべられるようになりましょう。

そして各薬剤の特徴をざっくりと把握しておくことが重要です。

薬剤師にとって痔疾患は“後回し”になりがちなのと同様に、医師にとっても痔の薬は後回しです。

だからこそ、たかが痔の外用薬と侮らずに、しっかりと勉強しておくことで、役に立つ薬剤師頼られる薬剤師になれるでしょう。

今回はそんな痔疾患、その治療薬についてまとめていきます。

【病態】そもそも痔とはどんな病気?

そもそも、人に相談しにくいデリケートな病気である『』とはどんな病気なのでしょう。

痔の病態から確認していきます。

痔の3大症状

痔は、大きく3種類に分類することができます。

痔核(いぼ痔)

裂肛(きれ痔)

痔瘻 じろう(あな痔)

痔核(いぼ痔)の発現割合が最も多いとされています。

それぞれの病態を詳しくみていきます。

痔核(いぼ痔)

排便時の“いきみ”など、肛門付近への刺激や負担が加わることで、直腸や肛門付近の毛細血管がうっ血し、その部分が腫れ上がることにより痔核が形成されます。

痔核は、直腸側(肛門の奥の方)にできる内痔核と、肛門の手前側にできる外痔核に分類することができます。

内痔核は痛みを感じにくい部分に形成されるので、出血症状のみで比較的痛みが少ないのが特徴です。

一方の外痔核は、出血が少なく強い痛みを伴うのが特徴です。

裂肛(きれ痔)

裂肛の主な原因は、硬い便を排泄するときに肛門付近の外壁を傷つけることにあります。

肛門付近の皮膚が切れるため、出血や痛みを伴います。

排便時の痛みによって排便回数が低下し、更に便が固くなるという悪循環に陥らないようにすることが大切です。

痔瘻(あな痔)

肛門腺とよばれる部分が細菌感染をおこし、化膿して膿がたまることで、その部分にトンネルができてしまうことが原因です。

肛門という場所であり、多くの細菌が存在するため、感染を繰り返してしまいます

免疫力が低下している場合など、全身感染症に発展することが考えられるだけではなく、治療には外科的処置が必要になることすらあります。

たかが痔だと侮ってはいけません。

肛門部の負担増加が原因

  • 痔が発症するのは肛門付近の負担増加が原因
  • 排便時のいきみや長時間の座位に注意
  • 痔は痔核・裂肛・痔瘻の3種類に分類される

痔疾患の治療薬(医療用)総まとめ

ここからは痔の治療薬(外用薬)に関して紹介していきます。

まずはじめに、『痔の治療薬にはどのような効果があるのか』を確認しましょう。

痔の治療薬の効果や作用とは?

痔疾患の治療薬に期待される効果には様々なものがあります。

  • 抗炎症作用
  • 創傷治癒促進作用
  • 殺菌作用(消毒)
  • 局所麻酔作用
  • 止血作用
  • などなど

使用する薬剤によって、様々な作用が組み合わさって発現します。

そのため、細菌感染を起こしているのに、抗菌作用がないステロイドを使い続けるというのは間違いです。

それぞれの薬剤の特徴を確認しておきましょう。

ステロイドが含まれるタイプ

まずはステロイドが含まれるタイプの外用薬を紹介します。

ステロイドが含まれている薬剤は、強力な抗炎症作用が発現しますが、使い続けることによって細菌感染を惹起することがありますので、漫然とした投与には注意が必要です。

ステロイドの有無によって分類しておくと、頭の中を整理しやすいですよ!

ネリプロクトジフルコルトロン/リドカイン
プロクトセディルヒドロコルチゾン/ブラジオマイシン/ジブカイン/エスクロシド
強力ポステリザン大腸菌死菌/ヒドロコルチゾン
*)ボラギノールAプレドニゾロン/リドカイン/アラントイン/ビタミンE

ステロイドが含まれないタイプ

続いては、ステロイドが含まれていない外用薬を紹介します。

ステロイドが含まれていないので、比較的長期的な使用も可能になりますが、あまり長期間使い続けるのであれば、専門医への紹介を検討する必要があるのかもしれません。

ボラザトリベノシド/リドカイン
ヘルミチンリドカイン/ビスマス
*)ボラギノールMグリチルレチン/リドカイン/アラントイン/ビタミンE

ボラギノールのステロイドの有無

ボラギノールには、ステロイドが含有されているものといないものがあります。

市販薬の使用状況を確認するときには、ステロイドの有無について確認しておくと良いでしょう。

痔疾患の治療薬まとめ

まとめ
  • 痔疾患の治療薬の効果は様々
  • 抗炎症・鎮痛・殺菌作用など
  • ステロイド含有の有無で使い分けをするとよい
  • アドヒアランス向上に寄与する剤形を選択する

 

Sincerely,

Hitouch

ABOUT ME
瀬古高行
医療と経済の架け橋である「医療経済学」を研究。テクノロジーとアイデアでヘルスケア関連の問題を解決すべく情報発信を行う。医療・介護サービスのDX化推進に向けたコンサルテーション事業に従事。株式会社femto代表取締役。
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