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ゲムシタビン(GEM)は血管痛・注射部位反応に注意
GEMの血管痛(注射部位反応)は1-10%の患者に発現すると報告されています。
GEMは様々ながん種のキードラッグであるため、血管痛に悩まされるケースは非常に多いです。
そんなGEMの血管痛に対する対策をまとめていきます。
GEMの血管痛の対応方法
GEMの血管痛への対応で注意すべきは、『安易に投与時間を延長してはいけない』ということです。
その理由は後ほど紹介します。
まずは血管痛への対策方法をまとめます。
GEMは血管痛が出現しても投与時間を延長してはいけない!
対策:温める
ホットタオルなどを使用して静脈を温めることで、血管が拡張し血流量が増加します。
これによって血管痛が緩和できる場合があります。
5%ブドウ糖液に溶解(側管投与)
添付文書上ではGEMの溶解液は生理食塩液と規定されていますが、5%G溶液に溶解して投与することで血管痛が40%軽減したという報告が存在します。
GEMは投与時間を延長してはいけない!?
GEMは投与時間が60分以上になると骨髄抑制が増強することが知られています。
そのため、GEMは安易に投与時間を延長してはいけません。
添付文書上でもGEMの投与時間は30分と規定されており、これに準じて投与を行う必要があります。
血管痛や過敏症を回避するために行われる『投与時間の延長』を、GEMに適応してはいけない
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