骨粗鬆症の第一選択薬として使用される『ビスフォスフォネート製剤』。
週に1回投与や月に1回投与など、様々な投与方法や剤形があり、複雑な薬剤の1つです。
経口ビスフォスフォネートにおいては、胃・食道でひらん・潰瘍を引き起こす可能性があり、投与後の臥床に注意が必要で、更に薬剤の投与方法を複雑にしています。
このビスフォスフォネート製剤を、透析患者さんに使う時にはどう対応したら良いでしょう?
禁忌?減量?それともそのまま?
透析(HD)患者へのビスホスの投与方法をまとめておきます。
*)ビスフォスフォネートでも、ビスホスホネートでもどちらでも良いです。本記事ではベネットの添付文書に準じてビスフォスフォネートに統一します。
*)2019年1月現在の情報です。最新情報は添付文書等でご確認ください。
参考記事
参考書籍
透析患者さんへのビスフォスフォネートの投与方法
ビスフォスフォネートは、骨粗鬆症の第一選択薬として幅広い患者さんに使用されています。
しかし添付文書を確認すると、多くのビスフォスフォネート製剤は、腎不全患者において使用禁忌や慎重投与となっています。
どのように使用したら良いのでしょうか?
腎不全に投与禁忌のビスフォスフォネート製剤
- ダイドロネル
- ベネット
- アクトネル
これらの薬剤は腎不全患者への投与が禁忌です。
腎不全に慎重投与のビスフォスフォネート製剤
- ボナロン
- フォサマック
- リカルボン
- ボノテオ
これらの薬剤は慎重投与です。
透析患者に投与種る場合、慎重投与の薬剤の中から選択していくこととなります。
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透析患者さんに対してボナロン点滴をどう使う?
参考書籍
ボナロンは透析患者さんに対して慎重投与の薬剤です。
ボナロン点滴静注バッグ900μgは、4週に1回静脈内投与する薬剤です。
この薬剤を透析患者さんに投与する方法を考えてみましょう。
結論:腎機能正常者と同じで良い
ボナロン点滴静注バッグを透析患者さんに投与する場合、腎機能正常者と同じ用法用量で問題ありません。
4週に1回アレンドロン酸として900μgを30分以上かけて点滴静脈内投与する。
ボナロンバッグ添付文書より
血中半減期が延長することが分かっていますが、投与後は骨に高濃度に分布するので、血中半減期の延長が臨床効果に与える影響は少ないといわれています。
蛋白結合率が高いので、透析で除去されにくく、透析の影響を受けにくいです。
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まとめ
ビスフォスフォネート製剤を透析患者に使用する場合
- 腎不全患者に投与禁忌の薬剤があるため注意
- ボナロン点滴は通常用量で投与することが可能
Sincerely,
Hitouch『T』
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【この記事の執筆者】
Hitouch「T」
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