こんにちはHitouchです。
@hitouch_life
Science NEWSに面白い記事が掲載されています。
最新の暗号化システムを用いる事で、個人情報を流出することなくクラウドデータの活用が可能になるかもしれないとの事です。
人工知能がビッグデータの海を彷徨うことで、薬剤と生体内タンパク質との複雑な相互作用をひも解く事が可能になるかもしれません。
個人情報の問題を解決することが出来れば、多くの製薬メーカーや世界中の医療機関が情報のシェアをすることが可能になります。
人工知能の進歩は創薬のスピードを劇的に速める事になります。
参考
Artificial intelligence crowdsources data to speed up drug discovery
情報のシェアが可能にする新たな未来
製薬メーカー間の情報の壁を取り除くことは難しいです。
特に大切な創薬情報とあれば、株価に与える影響は莫大です。
情報のシェアが問題になるのは収益面だけではありません。
個人情報です。
現在日本でも製薬メーカーや医療機関が協力し合い、副作用情報の収集や市販後調査を行っていますが、どうしても後回しになりがちです。
製薬メーカーとしては、売り上げにつながる臨床試験データは喉から手が出るほどほしいでしょうが、副作用情報の収集となると後ろ向きです。
それは医療機関にとっても同様です。
医療機関にとっても、副作用報告は大変重要な仕事ですが、いったいどれだけの報告がなされているでしょうか?
患者さんから副作用情報を聞き取り、電子カルテに記載したとしても、それをメーカーにフィードバックしていますか?
副作用報告が行われていない副作用は、副作用として認識されにくくなります。
つまり、各医療機関や、各製薬メーカーが持っている情報は膨大である一方で、未来の医療の為に活用できている情報は非常に少ないという事です。
これって作用?副作用?
副作用というのは、ネガティブなものだけではありません。
期待する作用以外の作用は副作用です。
例えば、シロスタゾール(商品名:プレタール)という薬剤があります。
この薬剤は、抗血小板薬として脳梗塞や末梢血管障害に用いられる薬剤ですが、嚥下機能を改善するという「副次的な作用」があります。
脳梗塞などで嚥下機能が低下した患者さんは、誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
プレタールを使えば、脳梗塞の再発を予防しながら、嚥下機能を改善させる可能性があります。
嚥下機能を改善させるという副作用によって、シロスタゾールの成分としての価値は向上します。
そうすればプレタールの商品価値も上がります。
結果大塚製薬の株価が上がるかもしれません。
そのためには「副次的な作用」を発見する必要があります。
期待する効果以外の作用は、臨床試験では見つかりにくく、市場で使用されるようになってから見つかる事もままあります。
そのためには情報の共有が必要なのです。
個人情報の問題を解決できれば?
もし・・・
仮に・・・
個人情報の問題を解決することが出来れば?
各医療機関の電子カルテ情報を共有することが出来れば?
製薬メーカーの持つ情報を共有することが可能になれば?
今までよりも遥かに速く創薬が進むことは間違いありません。
情報の共有は、個人情報だけでなく様々な利権が複雑に絡み合う事ですので、簡単なことではありませんが、人工知能の進歩が今までにない未来を作り出してくれるかもしれません。
不治の病だと思われていた病気は、病気ではなくなるかもしれません。
せめて症例数の少ない希少疾病だけでも、データの共有で創薬が進むことを祈っています。
Sincerely,
Hitouch
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【この記事の編集者】
Hitouch「T」
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