こんにちはHitouchです。
@hitouch_life
人口の高齢化に伴い増加し続けている疾患が骨粗鬆症です。
現在では多くの骨粗鬆症の治療薬が開発されており、薬効や副作用も様々です。
そんな骨粗鬆症の治療薬をまとめておきます。
いつまで薬局薬剤師で疲弊してるの?
薬に関してのご質問はこちらまで!
いつもご質問ありがとうございます!
順番に回答させていただきます。
Contents
骨粗鬆症の治療薬の特徴
活性型ビタミンD3製剤
ビタミンDにはCa(カルシウム)の代謝を調節する作用があります。
骨を丈夫にするためには、CaだけではなくビタミンDも必要です。
ビタミンDは肝臓や腎臓で活性化されることで、活性型ビタミンD3となり、骨を丈夫にします。
「活性型」のビタミンD3を投与することで、ビタミンの活性化が行われずとも、Caの代謝を調節することが可能です。
カルシトニン製剤
カルシトニンは甲状腺で産生されるホルモンです。
骨吸収を抑制する作用を有しています。
骨吸収の抑制とは、骨が脆くなるのを阻害するという事です。
つまり骨は丈夫になります。
Ca(カルシウム)補給剤
骨の成分であるCaを直接補給するという考え方です。
牛乳で骨を丈夫にしましょうというのと一緒(?)です。
しかし、Caだけ補給しても効果は乏しく、活性型ビタミンD3と併用することが望ましいです。
ビスホスホネート製剤
原発性骨粗鬆症患者の椎体骨折や大腿骨頸部骨折の発生を50%低下させることが知られています。
骨折リスクが高い症例では第一選択薬として用いられます。
骨折リスクの抑制だけではなく、疼痛緩和にも有用であることが知られています。
ビスホスホネート製剤が骨粗鬆症治療のキードラックです。
それぞれの薬剤によって、内服タイミングや禁忌事項が異なるので注意が必要です。
抗RANKL抗体
骨破壊には「破骨細胞」という細胞の働きが関係しています。
この破骨細胞の形成や活性化に関わるのが「RANKL」です。
抗RANKL抗体はRANKLの働きを阻害します。
破骨細胞の働きが低下しますので、骨が破壊されにくくなるという作用です。
SERM
閉経後の女性に用いられる薬剤です。
骨において女性ホルモンである「エストロゲン」と同様の働きをすることで、骨を丈夫にする作用を示します。
エストロゲンの低下によって骨密度が低下している女性患者には、高い効果が期待できます。
男性や閉経前の女性には適応がありません。
その他
ビタミンK製剤・ステロイド・副甲状腺ホルモン製剤などが臨床使用されています。
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骨粗鬆症治療のエビデンス
- 骨密度
- 椎体骨折
- 非椎体骨折
- 大腿骨近位骨折
それぞれの症状に対して、各薬剤に科学的根拠がある場合は「A」、有効性の報告がある場合は「B」、報告がない場合は「C」を示しています。
活性型ビタミンD3製剤においては「エルデカルシとーる」が最もエビデンスが豊富だということになります。
ビスホスホネートの「アレンドロネート」や「リセドロネート」、抗RANKL抗体である「デノスマブ」は全ての症状にエビデンスがあります。
こちらの表を自己学習や頭の整理にご活用いただければ嬉しいです。
医療スタッフが一丸となって増え続ける骨粗鬆症患者を支えていきましょう。