こんにちはHitouchです。
@hitouch_life
地震・台風・豪雨・・・
毎年のように大災害が各地を襲います。
テレビで報道されるのは、家や道路、生活がめちゃくちゃになり、避難生活を余儀なくされた被災者たちの姿です。
その裏で、人知れず恐怖に苦しむ「要配慮者」が存在し、要配慮者に医療支援を行う救世主がいます。
大切なことは、その存在を広く認知してもらうことだと思っています。
この記事が1人でも多くの人の不安を取り除くことを祈って・・・
Contents
在宅酸素療法(HOT)とは?
在宅酸素療法/Home Oxygen Therapy (HOT)。
呼吸不全や慢性閉塞性肺疾患 (COPD) などが原因で、肺の機能が低下し、体に必要な酸素が取り込めない人が、自宅で酸素吸入器を利用して酸素供給をする治療のことです。
自宅で酸素吸引を行うことができるため、入院生活から開放され、外出が可能になり、生活の質(QOL)が改善します。
慢性呼吸不全などの疾患によって、在宅酸素療法(HOT)を受けている患者は、全国で15万人以上います。
HOTの対象患者
- 高度慢性呼吸不全例
- 肺高血圧症
- 慢性心不全
- チアノーゼ型先天性心疾患
- 重度の群発頭痛
HOTが導入される患者の半数近くがCOPDを原因としています。
HOTの治療効果
- 低酸素血症の改善
- 生存率の改善
- 運動耐容能の改善
- 急性増悪の減少
- QOLの改善
適切にHOTを導入することで患者予後を大幅に改善することができます。
もちろん「保険適応」です。
災害時・・・HOTの問題点
HOTは電気を使用します。
災害などで停電になると酸素濃縮装置は止まってしまいます。
そのような場合には「携帯型」の酸素ボンベに切り替えて対応することになります。
しかし、酸素ボンベは長時間もちません。
災害時にボンベが供給されなければ酸素がなくなります。
- いつまで続くか分からない停電
- 先の見えない避難生活
- 刻一刻と無くなる酸素残量
重症呼吸不全の患者にとっては、生命に関わることです。
海の中で酸素ボンベの残量が減っていく恐怖を想像してみて下さい。
それがどれほどの恐怖か、すぐに理解できるかと思います。
HOT導入患者に行った調査によると、酸素が足りなくなった場合、36%の患者が「すぐに体調が悪くなる」と回答しています。
HOT患者に酸素を供給し続ける事がいかに大切なことかを、広く知ってもらう必要があります。
引用文献
高橋, 藤本: 在宅酸素療法患者における災害時の適切な対応を目指して. 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (2015) 435-440.
災害時医療支援!酸素がない!!その時どうする?
調査によると、酸素が使えなくなった場合、HOT利用者の多くが「酸素業者に電話をする」と回答しています。
HOT患者は有事の際に、かかりつけ医ではなく「酸素業者」を頼りにしている事が明らかとなっています。
そんな酸素業者の代表として「帝人ファーマ」を紹介します。
【COI】帝人ファーマとの利益相反はありません
帝人ファーマの取り組み
公式サイト 帝人ファーマ
在宅酸素の第一人者である「帝人ファーマ」は、HOT患者を支えています。
災害時にも患者1人1人の酸素に気を配り、迅速に酸素を届けるべく奮闘しています。
D-MAP
D-MAPは一定の震度以上の大きな地震が発生すると、その情報を自動受信して被災地域の在宅患者さんを特定し、社員のパソコンや携帯電話に被災範囲をメールで知らせます。
東日本大震災の時も地震発生から10分後には約25,000人の患者さんがリストアップされました。
同時にたちあがった東京本社の災害支援本部ではその一人ひとりに、電話による安否確認をいち早く開始しました。
帝人公式
D-MAPという災害時支援システムによって、患者の安否確認を行う努力をしています。
社員1人1人の努力
一刻も早く患者さんへ酸素ボンベを!
災害時にも医療用酸素メーカーとしての誇りを持って行動してくれています。
酸素ボンベを待つ患者は、文字通り「待つ」しかありません。
酸素を使わないように、できる限りじっとしている他ありません。
酸素メーカーが歩みを止めてしまっては、待ち続ける患者に酸素を届けることができません。
グループで社員を支える
現場で奮闘する社員を、グループ会社が支えています。
物資の調達や、ボンベの供給など、できる限りのサポートをグループ全体で行っています。
酸素業者のプライド
酸素業者はテイジンファーマだけではありません。
それぞれの酸素業者は「プライド」を持って災害時に奮闘しています。
彼らが運ぶ酸素は、患者にとっての「安心」そのものです。
災害時に医療を提供しているのは、病院だけではありません。
災害時の医療支援は多くの人々によって支えられています。
災害時医療支援のために「僕が」できること
少し僕自身の話をさせてもらいます。
僕は今、病気のため長期療養中です。
参考 僕が抱える精神疾患
家からそう遠く離れられません。
でも僕には「知識」と「高速光回線」があります。
少しでも多くの人に、災害弱者と呼ばれる人々の存在を知ってほしいと思い、この記事を書いています。
災害時に辛いのは皆一緒だということは理解しています。
しかし、徐々に酸素が無くなるという恐怖を考えてみて下さい。
病気のために、そんな思いをしている人達がたくさんいます。
HOTだけではありません。
- インスリン
- 透析
- 輸血
- 抗不安薬
- オピオイド
- ・・・
災害時に医療支援や医療物資が必要な患者はたくさんいます。
本記事が、災害時医療支援の必要性を広く知ってもらうきっかけとなり、災害対策の一助となれば幸いです。
Sincerely,
Hitouch
参考 僕が抱える精神疾患
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