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新規作用機序を有する骨粗鬆症治療薬である、イベニティ(ロモソズマブ)が登場しました。
スクレロスチンといタンパク質をターゲットとするイベニティは、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用を併せ持ち、デュアルエフェクトと呼ばれる薬効を発現します。
そんなイベニティの臨床試験のひとつ、FRAME試験(国際多施設共同第Ⅲ相臨床試験)をご紹介します。
Contents
FRAME試験(Romosozumab Treatment in Postmenopausal Women with Osteoporosis)
参考文献≫FRAME
FRAME試験の概要
新規骨粗鬆症治療薬である、ロモソズマブ(イベニティ)は、閉経後骨粗鬆症女性の骨折リスクを低下させるのか?
試験方法と対象
対象:股関節または大腿骨頸部の T スコアが -2.5~-3.5 の閉経後女性 7,180 例。
ロモソズマブ(210 mg)の皮下注射を月 1 回12 ヵ月間行うグループと、プラセボの皮下注射を行う群に無作為に割り付け。
その後、デノスマブ 60 mg の皮下注射を 6 ヵ月に 1 回、12 ヵ月間投与。
主要エンドポイント
- 新規脊椎骨折の 12 ヵ月の時点での累積発生率
- 24 ヵ月の時点での累積発生率
結果
イベニティを12か月間投与することにより、新規骨折の相対リスクは73%低下(有意差あり)した。
デノスマブでの継続治療へ移行した後(24か月時点)も、相対リスクは75%低下した。
結論
In postmenopausal women with osteoporosis, romosozumab was associated with a lower risk of vertebral fracture than placebo at 12 months and, after the transition to denosumab, at 24 months.
閉経後骨粗鬆症女性にロモソズマブを投与した結果、プラセボを投与した場合と比較して、12 ヵ月の時点とデノスマブ投与に移行後の 24 ヵ月の時点で、脊椎骨折のリスク低下を示した。
Abstractより
新規骨粗鬆症治療薬であるイベニティは、FRAME試験において、確かな骨折リスク低減効果を示しています。
骨折リスクの高い骨粗鬆症患者の、QOL向上に役立てられることを期待しています。