こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life
花粉症やアレルギーに悩まされる人が年々増加している印象です。
花粉症やアレルギーに使用されるのが、抗ヒスタミン薬です。
花粉症の薬を飲むと眠くなる
抗ヒスタミン薬の大きな問題が、その副作用である『眠気』です。
なんで眠くなるの?
眠くならない薬はないの?
ということで・・・抗ヒスタミン薬の作用についてまとめていきます。
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Contents
【眠気のメカニズム】抗ヒスタミン薬の眠気はなぜ起こるのか?
そもそも、抗ヒスタミン薬による眠気が起こるのはなぜなのでしょうか?
脳内ヒスタミン受容体阻害作用
ヒスタミンという物質が脳内で作用することで、覚醒、学習機能や記憶の増強、運動量増加などの反応があります。
この反応がブロック(阻害)されれば・・・?
もうおわかりですよね。
覚醒が『抑制される』のだから、もちろん眠くなります。
【インペアード・パフォーマンス】眠くならなくても注意!認知機能の低下
抗ヒスタミン薬を飲んでも『眠くならない』と感じる方もいるはずです。
眠くならなければ問題がないかというと、そうではありません。
眠気が起こらなくても、『認知機能の低下』が起こっている可能性があります。
集中力や判断力、作業効率が本の少しずつ低下している可能性があるのです。
しかも無自覚で!!
パフォーマンスが少しずつ低下するだけで、ちょっとしたミスが増えます。
ちょっとしたミスが重大な事故につながる可能性もあります。
これを『インペアード・パフォーマンス』といいます。
眠くならなくても、運転や仕事のリスクはあるよ!
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抗ヒスタミン薬の眠気の強さは受容体親和性で決まる!?
脳内のヒスタミン受容体をブロックすることで、眠気が発現することは分かりました。
では・・・各薬剤の眠気の強さはどのように決まるのでしょうか?
抗ヒスタミン薬の副作用である、眠気の強さを規定する要因の一つが、『脳内ヒスタミン受容体(H1受容体)の親和性』です。
抗ヒスタミン薬の眠気?ランキング!
画像引用元
注意)眠気のランキングではありません!!
上の画像は、ヒスタミンH1受容体の占拠率を示しています。
一番下のd−クロルフェニラミンという薬剤は、H1受容体の占拠率が高く、かなりの鎮静作用が発現することが考えられます。
血液脳関門の通過性
抗ヒスタミン薬の眠気の強さを規定する要因は、H1受容体の親和性だけではありません。
血液脳関門の通過性も大切な要因のひとつとなります。
特に旧世代(第一世代とよばれるタイプ)の抗ヒスタミン薬は、脂溶性が高いため、容易に血液脳関門を通過します。
その結果、多くの成分が脳に移行し、中枢性副作用を発現しやすくなります。
副作用の強さは分かった!じゃあ効果(有効性)は?
副作用の強さを決める要因はなんとなく分かってきました。
では・・・
肝心な効果はどうでしょう??
眠気が強いほど効果も強い
これで本当に間違いないのでしょうか?
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【効果と副作用の相関関係】眠気が強いほど効果も強い!?
「抗ヒスタミン薬の効果と眠気が相関する」との考えが臨床現場で広く浸透しているとして、鎮静性の第1世代と非鎮静性の第2世代の抗ヒスタミン薬の比較試験を行った。
両者ともに有意な痒み抑制効果を示し、その効果は両者間に有意差は認めなかったものの、第1世代抗ヒスタミン薬では有意に眠気の副作用を認めたことを報告し、効果と眠気の強さは相関しないことを報告した。
日本医事新報社
結論として、眠気と効果は相関しないよ!
でも・・・
花粉症やアレルギーの時に『寝てしまいたい』という気持ちになるのは、僕だけじゃないはず・・・
データが相関しないと証明してくれても、眠くなる方がなんだか『効く気がする』というのが、人間の本質です。
人間はそんなに合理的じゃないということもまた、真実です。
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どの抗ヒスタミン薬が一番『強い』のか?
眠気の強さ(中枢性副作用の発現率)と有効性が相関しない以上、どの抗ヒスタミン薬が一番強いかということは決められません。
人によって強い弱いという表現に差が出ると思います。
患者さんに『強い花粉症の薬をくれ』と言われたら・・・
あなたならどうしますか??
強い薬
弱い薬
どの薬でもそうですが、『強弱』の表現って難しいですよね・・・
Sincerely,
Hitouch
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【この記事の執筆者/編集者】
Hitouch「T」
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