ローブレナはいずれの国の規制当局でも承認を得ておらず、日本が世界に先駆けて承認を取得しました。
ファイザー公式
ローブレナは、『医薬品の条件付き早期承認制度』という、迅速な医薬品承認制度が適応され、世界に先駆けて日本で承認を取得しました。
ローブレナは第3世代のALK阻害剤です。
ALK阻害薬に抵抗を示すALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に使用することができます。
ザーコリ(クリゾチニブ)耐性のALK陽性NSCLCに効果が期待できる
非小細胞肺がんは、遺伝子測定によって治療内容が決まります。
『ALK融合遺伝子』と呼ばれる遺伝子が陽性の症例には、ALK阻害薬という分子標的薬が用いられます。
ALK陽性の症例であれば、ALK阻害薬を使った方が、通常の抗がん剤治療をするよりも『長生き』出来る事が証明されています。
そのため、ALK陽性の非小細胞がん患者(切除不能・進行再発例)であれば、特別な理由がない限り、『ALK阻害薬』という分子標的薬による治療が行われます。
ザーコリ(クリゾチニブ)やアレセンサ(アレクチニブ)という旧世代のALK阻害薬は、ALK陽性患者に有効性を示すものの、いずれがん細胞が耐性を獲得して、病状が進行します。
がん細胞が耐性を獲得した場合、次の治療は抗がん剤しかありませんでした。
そこにローブレナが登場です。
ローブレナは、旧世代のALK阻害薬が効かなくなった症例にも有効性を示すことが確認された薬剤です。
ALK陽性で、旧世代のALK阻害薬が効かなくなった患者さんが、待ちに待った薬だといえるでしょう。
ローブレナへの期待は高まるばかりです。
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CROWN試験(NCT03052608)
参考 CROWN試験
CROWN試験は現在進行中の臨床試験です。
ALK陽性の非小細胞肺がんに対して、ローブレナとザーコリの、1次治療の有用性を比較する試験です。
この試験の結果次第では、ファーストラインからローブレナが使用可能になるかもしれません。
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【参考】ALK融合遺伝子について
ALK 融合遺伝子は、非小細胞肺がんの約3~5%に認められる遺伝子変異です。
非小細胞肺がんの中でも、腺がんというにがんに特異的に発現することが分かっています。
特に、比較的年齢が若く、喫煙習慣がなくても肺がんになったという患者さんに認められやすい遺伝子変異です。
上記に当てはまらない症例においても、ALK融合遺伝子が陽性を示す場合があるので、どんな症例でも検査しておくことは大切です。
Sincerely,
Hitouch
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【この記事の執筆者】
Hitouch「T」
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