2019年5月現在発売準備中の経腸栄養剤『イノラス』。
久しぶりに新発売となる経腸栄養剤です。
ということで、イノラスについて詳しく調べてみました。
Contents
【イノラスの7つの特徴】イノラスってどんな薬?
まずはイノラスの特徴をご紹介します。
イノラスは高濃度の半消化態栄養剤
イノラスは1.6kcal/mlという高濃度に設計された半消化態栄養剤です。
エンシュアやラコールが1kcal/ml、エネーボが1.2kcal/mlだということを考えると、イノラスはより高濃度な経腸栄養剤であるといえます。
300kcal摂取する場合、ラコールであれば300ml投与する必要がありますが、イノラスであれば187.5mlでOKです。
もっとつっこんで考えると、ラコール1ヶ月分(1日900kcal)が処方されることで、約29kg(6ケース)を持って帰る必要があります。
薬剤師さんならイメージできると思いますが、これだけの量のダンボールを置いておくのは至難の業です。
その点イノラスであれば、1ヶ月分が約18kg(4ケース)ですみます。
地味に聞こえますが、1日3回毎日飲み続ける患者さんからすると、これ以上のメリットはないのではないでしょうか?
1パウチで1日に必要なビタミン・微量元素の1/3が補給可能
イノラスは維持エネルギー量の低い患者の栄養状態にも配慮しており、1パウチ(300kcal)の投与で、1日に必要なビタミン・微量元素の約1/3が補給可能な設計となっています。
1日3パウチ(900kcal)の投与で、必要なビタミンや微量元素のほとんどすべてがカバーできます
カルニチン・コリンが配合されている
近年特に注目されている栄養素である、カルニチン・コリンが配合されています。
その他にも、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンなどが配合されています。
300kcalあたり12gの高タンパク設計
イノラスの3大栄養素の比率は以下の通りです。
- タンパク質16%
- 脂質29%
- 糖質55%
1パウチあたりで12gのタンパク質を摂取することが可能です。
【ω3:ω6=1:3】シソ油と魚油を配合
イノラスの脂肪源として、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)の他、シソ油と魚油が使用されています。
糖質源にはデキストリンを使用
イノラスの糖質源にはデキストリンが使用されています。
【ヨーグルト・りんご】フレーバーは2種類
フレーバーはヨーグルトとりんごの2種類が設計されています。
処方量が増加することで、新たなフレーバーが製品化されると嬉しいですね。
【イノラスのDI情報】ドラッグインフォメーション
ここからはイノラスのDI情報を紹介します。
イノラスの効能効果
一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。
効能効果に関連する使用上の注意
経口食により十分な栄養摂取が可能となった場合には、速やかに経口食にきりかえること。
イノラスの用法用量
通常、成人標準量として1日562.5〜937.5mL(900〜1,500kcal)を経管又は経口投与する。
経管投与の投与速度は50〜400mL/時間とし、持続的又は1日数回に分けて投与する。
経口投与は1日1回又は数回に分けて投与する。
なお、年齢、体重、症状により投与量、投与速度を適宜増減する。
イノラスの禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 牛乳たん白アレルギーを有する患者
- イレウスのある患者
- 腸管の機能が残存していない患者
- 高度の肝・腎障害のある患者
- 重症糖尿病などの糖代謝異常のある患者
- 先天性アミノ酸代謝異常の患者
イノラス使用時の注意事項
イノラス投与時、特に他剤からの切り替えの場合には水分含有量に注意しましょう!
イノラスの水分含有用は75%と他剤より少ない設計になっています。
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